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最終更新: 2026.09.09

楽天市場のチャージバック対応|発生時の手順・補償制度・精算の流れと店舗ができる予防策

楽天市場のチャージバック対応|発生時の手順・補償制度・精算の流れと店舗ができる予防策

楽天市場でチャージバックが起きたら、店舗は該当注文をキャンセルせず、通知の確認・期限内の資料提出・補償の対象確認をまず行います。

再調査を希望する場合、資料の提出期限が第1報から1週間未満のこともあります。全国一律の期限は公開情報では確認できないため、案件ごとの通知に記載された期限を確認し、速やかに着手します。発生後の注文を店舗側でキャンセルすると、売上代金の返還が二重に発生する場合があるため注意します。

楽天市場のチャージバックとは

チャージバックとは、カード保有者の異議申立てを受け、カード会社が売上の支払いを留保・拒絶したり、取消を求めたりする仕組みです。

第三者の不正利用が認定されると、店舗の売上請求が取り消され、入金済みの売上代金も返還対象になります。商品を発送した事実だけでは売上は確保されず、返還と補償を分けて確認する必要があります。

  1. 第三者が他人のカード情報で注文し、受注した店舗が商品を発送します。
  2. 本来のカード保有者が請求を確認し、身に覚えのない利用をカード会社へ届け出ます。
  3. カード会社が調査して不正利用と認定し、楽天市場を通じて店舗へ通知します。
  4. 再調査や補償審査を経て、店舗に精算内容が通知され、売上返還などが処理されます。

通常の返品・キャンセルとは処理が異なるため、発生後は楽天からの通知に沿って対応することが重要です。

チャージバック発生時に店舗がまず行う3つの対応

チャージバック発生時に店舗が最初に行う対応を示した図。通知の確認(対象注文・再調査の回答期限・専用フォーム・担当窓口)、期限内の資料提出(再調査を希望する場合に配送伝票や顧客とのメールなどを提出)、補償の対象確認(決済方法・配送先区分・加入プラン・補償条件)の3枚と、通知は店舗連絡先メールアドレス・RMSの管理画面内・店舗様向け情報でまとめて確認することを示した図

第1報を受け取った店舗は、対象注文と期限を確認し、必要な資料の提出と加入補償の確認を進めます。

最初の対応確認・実施する内容
通知の確認対象注文、再調査の回答期限、専用フォーム、担当窓口を確認します
期限内の資料提出再調査を希望する場合、配送伝票や顧客とのメールなどを提出します
補償の対象確認決済方法、配送先区分、加入プラン、補償条件を確認します

通知は「店舗連絡先メールアドレス」と、RMSの管理画面内の「店舗様向け情報」で確認できます。

通知の件名内容
チャージバック発生のご連絡(第1報 発生通知)発生した注文と対応の案内
チャージバックに伴う精算のご連絡(第2報 精算通知)補償審査の結果と精算内容
チャージバック問い合わせ回答問い合わせフォームから送った質問への回答

このほかにも、件名に「チャージバック」を含む案内が届く場合があるため、関連通知をまとめて確認します。

チャージバックの再調査手順と資料提出期限

不正利用とは考えにくい事情がある場合は、顧客への確認と配送証拠の収集を済ませ、期限内に再調査を依頼します。

  1. 注文者に利用状況を確認します。注文の認識とカード会社からの請求有無を尋ね、回答を記録します。
  2. 配送伝票の控えを取り寄せます。受取人のサインなどが記載された資料を配送会社に依頼し、受領者を確認します。
  3. 反証資料を提出します。不正利用と考えにくい場合は、第1報に記載の担当窓口へ再調査の希望を伝えたうえで、案内された専用フォームから資料を登録します。窓口への依頼とフォーム登録の二段構えで進めます。
  4. 再調査が不要なら第2報を待ちます。顧客確認と配送確認を終え、再調査を依頼しない場合は、特段の手続きは不要です。

家族の利用や誤申告が原因の場合もあるため、通知を受けた段階で注文者を不正利用者と決めつけない対応が必要です。カード会社から請求が来ている場合は、注文者にカード会社へのチャージバック取下げを案内します。

項目期限・目安
再調査依頼第1報から1週間未満の場合もあるため、通知記載の期限を優先
不正利用の可能性を通知された後の商品提供直ちに停止
事故調査・補償審査2~3カ月が目安
保険事故の連絡速やかに連絡
保険金請求権3年の時効がある旨の記載

調査にかかる2~3カ月は、店舗が資料提出を待ってよい期間ではありません。保険金請求権には3年の時効がある旨の記載がありますが、時効は事故連絡を後回しにしてよい期間ではないため、通知が届いたら速やかに連絡します。

発送済みの注文は店舗側でキャンセルせず、配送中なら配送会社に停止や返送の可否を確認します。

楽天ペイの無料ベーシック補償の対象と上限

楽天ペイの無料ベーシック補償を示した図。自動付帯で申込み不要、国内は月間補償上限15万円、海外および指定配送先は50万円で月額保険料はいずれも0円。補償対象は国内発行・海外発行のクレジットカードとApple Pay、補償金額の範囲内であれば受注1件当たりの上限額は設けられていない。指定配送先には楽天グローバルエクスプレス(RGX)が含まれ、国内の転送会社経由で海外へ届く注文は公開資料だけでは確定できず、判断に迷う配送経路はRMSの管理画面内の案内から確認することを示した図

楽天ペイを利用する店舗には、配送先に応じた月間上限のある無料ベーシック補償が自動付帯します。

配送先プラン名月間補償上限月額保険料
国内楽天ペイ ベーシック15万円0円
海外および指定配送先楽天ペイ ベーシック50万円0円

申込みは不要で、国内発行・海外発行のクレジットカードとApple Payが補償対象として案内されています。補償金額の範囲内であれば、受注1件当たりの上限額は設けられていません。

指定配送先には、楽天グローバルエクスプレス(RGX)を利用する配送が含まれます。一方、国内の転送会社を経由して海外へ届く注文がどちらの枠になるかは、公開資料だけでは確定できません。指定配送取引の具体的な範囲も同様のため、判断に迷う配送経路は楽天へ確認します。

海外へ届く荷物をすべて海外枠に入れず、RGXの指定扱いと一般の国内転送会社を区別します。判断に迷う配送経路は、RMSの管理画面内の案内から確認してください。

チャージバック補償団体保険の対象と補償条件

団体保険は、無料ベーシックの上限を超える対象損失を補う任意加入制度であり、すべての事故を補償するものではありません。

楽天グループ株式会社が契約者となり、補償開始時点で楽天ペイを導入する対象店舗が被保険者となります。カードやカード情報の盗難・紛失・偽造等に伴う第三者の不正使用と、チャージバック認定が前提です。

確認項目主な条件・対象外事由
対象取引日本国内の楽天市場での注文で、保険期間中の第三者不正使用による損失
不正情報の照合自店の不正使用履歴を作成し、楽天・カード会社からの情報と受注時に照合
配送停止楽天・カード会社から配送停止連絡がない注文であること
契約状況楽天への支払遅延、出店停止・契約解除通知がないこと
指導歴過去6カ月間に、規約違反や顧客の苦情等による注意喚起・指導がないこと
主な対象外家族による利用、商品キャンセルによるもの、故意・重大な過失、法令・規約違反など

上表は主な条件であり、該当事故の補償可否は、契約内容と調査・審査の結果に基づいて判断されます。送料・消費税は、カード会社がチャージバック対象とした決済金額に含まれている場合に補償対象となります。

任意補償プランの名称・料金と2026年の改定

任意プランの現行月額保険料は、スタンダード10,000円、プレミアム16,000円、海外配送プレミアム6,000円です。

以下は2026年7月1日午後4時から2027年7月1日午後4時までの契約についての金額です。

プラン名配送先月額保険料・店舗ごと上乗せ限度額/月ベーシック込み/月任意保険部分の保険期間中限度額
楽天ペイ スタンダード国内10,000円35万円50万円420万円
楽天ペイ プレミアム国内16,000円85万円100万円1,020万円
楽天ペイ 海外配送プレミアム海外および指定配送先6,000円50万円100万円600万円

表の「ベーシック込み/月」は、全店舗に自動付帯するベーシック補償の枠(国内15万円・海外および指定配送先50万円)に任意プランの上乗せ限度額を足した月間上限です。ベーシックの支払いが優先され、その枠を超えた対象損失に対して、任意保険部分が適用されます。任意加入コース全体には年間3億円の総支払限度額があり、超過すると制度が終了すると案内されています。楽天公式制度案内

加入・料金の確認点内容
国内プランの選択スタンダードとプレミアムは、どちらか一方
海外プランの併用単独加入、または国内プランとの併用が可能
契約単位店舗単位で申込み
毎月25日までの申込完了翌月1日午後4時から補償開始
毎月26日以降の申込完了翌々月1日午後4時から補償開始
加入前の注文加入後にチャージバックが判明しても対象外

2025年7月開始契約の月額保険料は、同順で5,000円、8,000円、3,000円でした。現行料金は各コースとも前年の2倍となるため、過去の案内をそのまま予算に使わないようにします。

チャージバック補償の月間上限を数える基準日

補償枠を集計するときは、店舗へ通知が届いた月ではなく、制度ごとの基準日を確認する必要があります。

確認する制度・説明基準日の表現
ベーシック補償の公開規約対象取引の「決済確定日」
団体保険の公式FAQカード会社が「決済処理〔決済承認〕した日時」

両者は表現が異なるため、同じ日時と決めつけず、月をまたぐ注文では適用月を楽天へ確認します。注文番号に決済日時・通知日・加入期間をひも付けて管理すると、補償枠の照合に役立ちます。

チャージバック精算の流れとBillPayの品目名

補償対象になった場合も、売上返還と補償金は別の品目で表示されるため、両方を照合する必要があります。

第2報には補償審査の結果が記載され、精算情報はその翌月以降の入金タイミングでBillPayに開示されます。補償金は審査結果と補償上限に基づくため、返還された売上と同額になるとは限りません。楽天公式FAQ:保険金の受け取り

精算のケース品目名表示・処理
入金済み売上の返還楽天ペイ_決済金マイナス表示となり、他の請求・支払いと相殺
補償対象となった分楽天ペイ_調整金_チャージバック補償金補償金として入金
補償対象外楽天ペイ_決済金売上返還分がマイナス表示
取下げ後の支払済み補償金の調整楽天ペイ_決済金入金済み補償金がマイナス表示
取下げ後の売上金の再入金楽天ペイ_調整金_チャージバック取下に伴う調整金売上金を改めて入金
  1. 第2報で対象注文と審査結果を確認し、売上返還額と補償額を注文単位で整理します。
  2. 任意プラン加入店舗は、事故対応の委任状の提出状況を確認し、案内に従って対応します。
  3. BillPayの精算明細で各品目を照合し、対象外額や補償との差額を確認します。

無料ベーシックのみに加入している店舗は、委任状の提出などの対応は不要とされています。対象注文のキャンセルは楽天市場が行うため、店舗側で重ねて処理しないことが重要です。

楽天市場のなりすまし注文を見分ける予防策

楽天市場の店舗がなりすまし注文を防ぐ予防策を示した図。本人認証と法律上の義務(EMV 3-Dセキュアを導入する方針、カード番号等の適切な管理という不正利用防止義務、楽天市場での本人認証の実装状況は公開情報では確認できない)、確認項目(注文者と送付先・受取場所・住所表記・名義氏名・R-Messe・発送を急かす連絡・注文回数と数量・決済方法の変更)、店舗が確認すること5つ(自店の不正使用履歴との照合、不審な注文は電話確認、R-Messeでの住所変更はその後で承らず、不審点が残れば銀行振込・コンビニ支払いへの変更や注文キャンセルを検討、不審ユーザーはRMSの管理画面内の案内から報告)、氏名や日本語の不自然さだけで不正と断定しないこと、オーソリOKを本人確認の完了と捉えず不審点が残る注文は確認してから発送することを並べた図

本人認証と法律上の義務

経済産業省は、2025年3月末までに原則すべてのEC加盟店へEMV 3-Dセキュアを導入する方針を公表し、2025年の改訂ではシステムやWebサイトの脆弱性対策、適切な不正ログイン対策、不正利用の発生状況に応じた追加対策も加盟店に求めています。割賦販売法では、加盟店の不正利用防止義務(第35条の17)とカード番号等の適切な管理(第35条の16)が定められています。楽天市場での本人認証の実装状況は公開情報では確認できないため、自店で確認できる範囲(注文情報の照合・本人確認)から始めます。

店舗の予防策は、送付先・名義・注文内容・連絡履歴を照合し、不審点を発送前に確認することです。

楽天の案内では、会員情報を乗っ取り、注文者情報を変えずに送付先だけを変更する手口が示されています。以下の傾向は確認のきっかけであり、氏名の表記や日本語の不自然さだけで不正と断定しないようにします。

確認項目案内されている傾向店舗が確認すること
注文者と送付先不一致で、ギフトや家族・勤務先との関連も認めにくい配送理由と注文者との関係
受取場所宅配業者営業所止め、ホテルの一室、レンタルオフィス実際の受取人と利用目的
住所表記地名の反復、ローマ字・記号の混在、都道府県名の後の国名正しい住所と類似住所への連続注文
名義・氏名カード名義との不一致、姓名の逆転、不自然な区切り入力内容と本人の説明
R-Messe急用・転居を理由に別住所への配送を強く要求メッセージだけで住所変更を受け付けない
発送を急かす連絡追跡番号を執拗に確認し、楽天で身元確認済みと主張主張をうのみにせず注文内容を再確認
注文回数・数量同種商品や色違いの大量注文、短時間の複数回注文過去注文と数量の整合性
決済方法の変更前払いの手続きを意図的にNGにし、カード決済へ変更変更経緯と他の不審点の有無

2026年4月の傾向には、スマートフォン・PC等のまとめ買いや、化粧品・サプリメントの反復購入もあります。楽券、米、ペット用品なども挙げられており、高額商品だけを確認する運用では見落としが生じます。

  1. 自店の不正使用履歴と、楽天・カード会社から提供される不正情報を受注時に照合します。
  2. 不審な注文は電話確認を行い、必要に応じて身分証明書を取り寄せ、本人や送付先を確認します。
  3. R-Messeで住所変更を求められた場合は、その場で承らず、注文者情報の変更を案内します。
  4. 不審点が残る場合は、銀行振込・コンビニ支払いへの変更や、発生前の注文キャンセルを検討します。
  5. 不審ユーザーは、RMSの管理画面内の案内から報告し、確認結果を担当者間で共有します。

入力されたカード名義はオーソリの対象ではなく、実際の名義人と異なっても承認される場合があります。オーソリOKを本人確認の完了と捉えず、不審点が残る注文は確認してから発送します。

チャージバック対応の記録保存と警察への相談

通知から精算までの記録を注文単位で保存し、犯罪被害が疑われる場合は警察への相談も検討します(緊急でない相談は#9110、緊急の事件・事故は110)。

規定店舗が押さえる内容
楽天ペイ基本規約第15条楽天の不正検知は、不正利用の防止を保証するものではない
同第29条明らかに不審な取引を行わず、調査・指示に従う
同第23条・第24条決済金の返還や支払いからの差引きがあり得る
同第33条通信記録、取引処理経過、受領書、発送証憑等を7年間保管
カード決済特約第11条補償条件に加え、調査非協力や停止依頼への不対応等を規定

通知、顧客との連絡、配送伝票、配送変更履歴、発送停止の依頼と回答を、注文番号にひも付けて保存します。

被害届は手続案内では任意とされていますが、基本規約には楽天等の指示がある場合の提出も定められています。一律に不要とは考えず、個別の指示を確認し、必要に応じて所轄警察署へ相談してください。

よくある質問(FAQ)

チャージバック対応では、キャンセルの可否、補償額、資料提出期限をそれぞれ分けて判断する必要があります。

チャージバックの通知が届いたら注文をキャンセルしますか?

店舗側ではキャンセルせず、楽天の処理を待ち、二重の売上代金返還請求を避けるようにします。

再調査の資料は1週間以内なら間に合いますか?

第1報から1週間未満のケースもあるため、必ず通知に記載された期限を確認して提出します。

ベーシックなら国内注文は1件15万円までですか?

15万円は国内配送の月間上限であり、その補償枠内では受注1件当たりの上限額はありません。

保険に加入すれば全額補償されますか?

補償条件と審査結果、各限度額によって決まるため、加入していても全額補償とは限りません。

PayPalのチャージバックも同じ制度ですか?

PayPalは申請先と事由で扱いが異なるため、カード決済と同じ補償枠にまとめず確認します。

申請先事由楽天ペイでの補償
カード会社不正利用楽天ペイのチャージバック補償制度
カード会社商品未着PayPalチャージバック補償
PayPal不正利用・商品未着PayPalチャージバック補償

PayPalチャージバック補償は無料で自動付帯され、国内・海外合算で月30万円が上限です。枠内での受注1件当たりの上限額はありませんが、商品瑕疵等の事由は補償対象外とされています。

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西尾 勝太

西尾 勝太株式会社ラクダ 代表

楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト

楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。

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933 ラクリプウォーク利用者
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