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楽天広告パフォーマンスレポートの見方|CTR・CVR・ROASから改善策を決める

楽天広告は、課金方式、計測期間、売上範囲をそろえて読みます。ROASを損益分岐点と比べ、CTRとCVRで改善箇所を特定します。
楽天の広告レポートは「掲載保証型」と「運用型」で読み方が変わる
| 分類 | ディスプレイ広告 | 運用型広告 |
|---|---|---|
| 種別 | 掲載保証型 | 成果報酬型 |
| 費用の考え方 | 広告枠を決まった金額で購入し、掲載期間が保証される | クリック、クーポン獲得、売上などの成果に応じて支払う |
| 主な広告 | 大型イベント広告、シーズナル広告、ジャンル広告、ノンジャンル広告 | 検索連動型広告(RPP)、運用型クーポン広告、効果保証型広告(CPA広告)、ターゲティングディスプレイ広告(TDA) |
| 最初に見る項目 | 掲載期間、表示回数、クリック数、CTR、広告経由売上 | 課金対象、広告費、CPC、成果件数、CVR、ROAS |
TDAは運用型に分類されますが、掲載面はディスプレイです。表示や広告接触後の成果も列名に沿って読みます。
楽天市場外へ広げるTDAエクスパンションやRPPエクスパンション(RPP-Expansion)もあります。市場内配信と分けて比較します。
RPPはRMS登録商品から自動で選ばれ、クリック時だけ費用が発生します。原稿や入稿は不要で、少額から予算を調整できます。
規約同意後に有効化すると、24時間以内に全商品が配信対象となります。ただし、全商品が必ず掲載されるのではなく、掲載面に応じて商品が選ばれます。
レポートを開く前に確認する4つの条件
数字を見る前に、比較する行が同じ条件かを確認します。条件が違えば、改善ではなく集計差を評価してしまいます。
| 確認条件 | 確認する内容 | 読み違えた場合 |
|---|---|---|
| 広告メニュー | RPP、運用型クーポン広告、TDAなど | 課金対象や成果定義が混ざる |
| 課金方式 | クリック、表示、クーポン獲得、売上など | 費用の発生理由を誤る |
| 成果の起点 | クリック日、広告接触日、購入日など | 日別の売上を誤って比較する |
| 集計対象 | 商品、店舗、キャンペーン、配信先など | 別の範囲の売上を比べてしまう |
クーポンアドバンスはクーポン獲得が成果で、獲得時に広告費が発生し得ます。利用や購入は別で、値引き原資も店舗負担です。
最低予算や入札額、CPA広告の料率は決め打ちせず、管理画面と店舗運営Naviで確認してください。
CTR・CVR・CPC・ROASの定義と計算式

指標は単独で評価せず、表示、クリック、購入、売上までの流れで読みます。
| 指標 | 意味 | 計算式 | 主に分かること |
|---|---|---|---|
| インプレッション | 広告が表示された回数 | 表示された回数 | 露出の規模 |
| CTR | 表示からクリックされた割合 | クリック数 ÷ 表示回数 × 100 | 商品画像や訴求の反応 |
| CPC | クリック一回あたりの広告費 | 広告費 ÷ クリック数 | 流入獲得の単価 |
| CVR | クリック後に成果へ至った割合 | 成果件数 ÷ クリック数 × 100 | 商品ページや条件の成約力 |
| ROAS | 広告費に対する売上の割合 | 売上 ÷ 広告費 × 100 | 広告費の売上回収率 |
たとえば表示10,000回、クリック200回なら、CTRは2%です。広告費10,000円ならCPCは50円となります。
成果10件ならCVRは5%で、売上50,000円ならROASは500%です。黒字かどうかは原価率で変わります。
この4指標は独立していません。表示回数にCTRを掛けるとクリック数、クリック数にCVRを掛けると成果件数になります。CPCとROASはそこへ広告費と売上を突き合わせた比率です。だから「CTRだけ改善した」は途中の改善であり、成果件数と売上まで追わないと採算の結論は出ません。
RPP管理画面の入札参考値と、実際に発生したクリック単価は別の列です。「目安CPC」「CPC実績」など、利用中の画面に表示された名称を確認してください。
数字が「あとから増える」720時間集計の扱い方
楽天広告では、クリック後720時間、つまり30日以内の購入を売上対象とする仕様があります。公開情報では、指定JANコード商品のクリック後について明記されています。
各メニューの現行計測時間は、広告管理画面の表記が正です。すべて同じとは断定せず、利用中の列名を確認します。
720時間の列は、クリック直後に数値が確定するわけではありません。当日から数日のROASは速報であり、その後の購入によって30日間は増える可能性があります。
同じ行に短期集計と720時間集計が並ぶ場合、同名のROASでも値が大きく異なります。「昨日のROASが低い」という理由だけで停止すると、後から付く売上を評価できません。
日次は速報値で異常を検知し、増減は同じ経過日数で判断します。評価表には期間、列名、取得日、確定状態を残します。
広告経由売上はクリックした商品の売上とは限らない
広告経由売上は、クリックされた商品だけの売上とは限りません。同じ店舗の別商品を後から購入した売上を含む集計になり得ます。
パソコンで見てスマートフォンで買うクロスデバイス成果も含まれ得ます。列名に「クロスデバイス含む」などの注記があるか確認します。
TDAのようなインプレッション課金型では、クリックせず、広告を見た後に購入したビュースルー成果が含まれ得ます。接触後の計測日数は断定せず、管理画面と店舗運営Naviで確認してください。
商品別売上をR-Karteや受注データと単純に突合しても一致しません。集計ミスと決めず、成果範囲をそろえます。
損益分岐点ROASで「止める・増やす」の線を引く

ROASは高低だけでなく、黒字になる境界との比較で判断します。楽天公式が示す損益分岐点ROASの式は次のとおりです。
| 計算方法 | 計算式 |
|---|---|
| 基本式 | (原価+広告費)÷ 広告費 × 100 |
| 簡便式 | 販売単価 ÷(販売単価-原価)× 100 |
販売単価10,000円、原価8,000円なら、簡便式は10,000÷2,000×100です。損益分岐点ROASは500%となり、超えれば黒字、下回れば赤字です。
先の例(表示10,000回・広告費10,000円・売上50,000円)はROAS500%で、この商品の損益分岐点とちょうど同じです。数字としては悪くないように見えても、利益はゼロです。「ROASが何%なら良いか」は商品ごとに違い、原価率が高い商品ほど分岐点は高くなります。
ただし、楽天市場の実務では原価以外の負担も発生します。ポイント原資、クーポン値引き、送料、決済関連費用を原価側へ加え、自店の判断線を引きます。
簡便式の値は追加費用を含まない下限です。計測期間をそろえ、分岐点を上回る施策を増額候補にします。
CTRとCVRの組み合わせで原因を切り分ける
ROASが損益分岐点を下回ったら、CTRとCVRの組み合わせから原因を絞ります。
| CTR | CVR | 想定される状態 | 最初に確認すること |
|---|---|---|---|
| 低い | 低い | 訴求と商品ページの両方に課題 | 検索語との一致、画像、価格、在庫 |
| 低い | 高い | 商品は売れるがクリックされにくい | 商品画像、商品名、表示面、入札 |
| 高い | 低い | 流入はあるが購入につながらない | 価格、送料、納期、レビュー、ページ内容 |
| 高い | 高い | 訴求と購入条件が機能している | 損益分岐点、配信量、在庫、増額余地 |
CTRが低いときは、表示先と商品の関連性、画像、商品名を見直します。CVRが低いときは、広告より先に購入条件と商品ページの不安要素を確認します。
CPCを下げると掲載機会も変わるため、単価だけで成功とは判断できません。ROASまで同じ期間で追います。
R-Karteや受注データと合わないときの突合手順
R-Karteは、アクセス人数、転換率、客単価に加え、店舗、商品、顧客、検索キーワードを分析する店舗全体のツールです。広告成果に限定したレポートとは集計対象が異なります。
差分を調べるときは、次の五条件をそろえ、差が生じる仕様を確認します。
| 突合条件 | 確認する質問 |
|---|---|
| 日付基準 | クリック日基準か、購入日基準か |
| 計測期間 | 速報値か、720時間の値か |
| 商品範囲 | クリック商品だけか、店舗内の他商品も含むか |
| 接触範囲 | クロスデバイスやビュースルーを含むか |
| 売上確定 | キャンセルや返品の確定前か、反映後か |
キャンセルや返品で、売上や請求額が後日変わるメニューもあります。確定前に増額せず、更新日も確認します。
レポートCSVは生成後、一定期間で削除される運用があります。期間は断定せず、取得日とともに定期保存します。
週次改善は1回1仮説で進める
週次運用では、検証ごとに仮説と変更点を一つに絞ります。複数を同時に変えると、改善理由を判別できません。
- 同じメニュー、同じ集計期間、同じ配信先で対象を抽出する
- 損益分岐点ROASと比較し、改善対象の優先順位を決める
- CTRとCVRから、露出、クリック、購入のどこが課題か仮説を立てる
- 入札、商品選定、画像、商品ページなどから変更点を一つ選ぶ
- 次回も同じ経過日数で比較し、継続、再検証、停止を決める
記録表には、対象期間、取得日、広告メニュー、商品、配信先、表示回数、クリック数、CTR、CPC、成果件数、CVR、広告費、売上、ROASを残します。さらに計測列名、損益分岐点、仮説、変更内容、判定日も加えます。
関連する自動化ツール
RPP広告のキーワードと商品の見直しを毎週回すなら、楽天RPP広告の運用ツールでレポート取得と入札の定型作業をまとめて短縮できます。
よくある質問
昨日のROASが低ければ、すぐに広告を止めるべきですか?
原則として、昨日の速報値だけでは決めません。利用中のレポートで成果計測期間を確認し、同じ経過日数の数値と損益分岐点ROASを比較します。
広告レポートとR-Karteの売上が一致しないのはなぜですか?
日付基準、店舗内の他商品の購入、クロスデバイス、ビュースルー、キャンセル反映などの条件が異なるためです。列名と集計範囲をそろえて差分を確認します。
目安CPCを実際の広告費として使えますか?
入札の参考値と、実際に発生したCPCは別の列です。管理画面の名称を確認し、実績評価には広告費をクリック数で割ったCPCを使います。
クーポンアドバンスはROASだけ見ればよいですか?
クーポン獲得時に広告費が発生し得る一方、利用や購入は別です。広告費に加えて店舗負担の値引き原資も含め、利用実績と利益を確認します。
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運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



