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楽天市場のセット販売・組み合わせ販売の設定方法【まとめ買い割引まで解説】

楽天市場でまとめ売りを実現する方法は大きく2つあります。ひとつは福袋やギフトを1商品ページとして新規作成する「独立セット商品ページ」、もうひとつは既存の単品ページ同士を関連付けるRMSの「組み合わせ販売設定」です。在庫を単品と連動させたいなら組み合わせ販売、価格を合算より安く見せたいなら独立セットページが基本の判断軸になります。
本記事では2方式の違い、組み合わせ販売の設定手順、まとめ買い割引(複数購入クーポン)、送料無料ライン設計、そしてつまずきやすい落とし穴までを整理します。なお仕様や数値は変更されることがあるため、実装前に最新情報を楽天公式(RMS)で確認してください。
楽天でセット・まとめ買いを売る2つの方法(違いの早見表)
結論として、まとめ売りには「(A) 独立セット商品ページ」と「(B) 組み合わせ販売設定」の2方式があり、在庫管理の安全性を重視するなら(B)、お得感の訴求を重視するなら(A)が向きます。まず全体像を表で押さえます。
| 観点 | (A) 独立セット商品ページ | (B) 組み合わせ販売設定 |
|---|---|---|
| 実体 | 新規に1商品ページを作成(福袋・ギフトセット) | 既存の単品ページ同士をRMSで関連付け |
| 提案数 | セット内容は自由に設計 | 親1に対し子最大3つ/1ページ表示は最大2パターン |
| 購入体験 | 1商品としてカゴへ | 親ページから子をワンクリックでまとめてカゴへ |
| 在庫の持ち方 | セット専用に別管理(単品と自動連動しない) | 単品在庫を直接参照(売れれば単品在庫も自動減) |
| 二重在庫リスク | あり(在庫連携ツールで親子紐付け推奨) | 低い(元在庫を参照するため) |
| CSV一括登録 | 可(通常商品としてページ登録) | 不可(1商品ずつ手動設定) |
| 価格の見せ方 | 単品合算より安く「お得」を明示できる | 各単品価格のまま(割引はクーポン等で別途) |
| 向くケース | 福袋・ギフト・訳あり・複数個セット | 関連品・送料無料ライン超えの提案 |
| 主な注意点 | 在庫連動・表示金額(中身選択型) | 対象外ジャンル・最強翌日配送の混在・在庫切れ非表示 |
この2方式は排他ではなく、店舗内で併用できます。福袋は(A)で作り、関連品のクロスセルは(B)で提案する、といった組み合わせが現実的です。
【方式A】独立セット商品ページの作り方と見せ方
方式Aは、福袋やギフトセットを新規の1商品ページとして作る方法で、通常商品と同じ手順でCSV一括登録もできます。ポイントは「セット=お買い得」という価格認識を明確に打ち出すことです。
セット商品の多くは単品合算より低い価格に設定され、購入者は「まとめて買うほど得」と受け取ります。価格以外にも次の切り口で魅力を設計できます。
- 購入シーン別(新生活セット・お試しセットなど用途で束ねる)
- 中身が見える/選べる福袋型(何が届くか明示、または選択制)
- 訳ありまとめ(規格外品を数量まとめで割安提供)
- 複数個セット(同一商品を6個入り・12個入り等でまとめる)
注意点は在庫の持ち方です。独立セットページは在庫がセット専用に切り離され、単品在庫と自動連動しません。詳細は後述の在庫の章で扱います。
【方式B】組み合わせ販売設定の設定手順5ステップ

方式Bの組み合わせ販売設定は、既存の単品ページ(親商品)に関連性の高い別商品(子商品)を最大3つまで同時提案し、購入者がワンクリックでまとめてカゴに入れられる機能です。設定はRMS上で1商品ずつ手動で行います。
設定の流れは次の5ステップです。
- RMSの商品管理画面で「組み合わせ販売設定」を選ぶ(RMS>店舗設定>商品管理>組み合わせ販売設定>新規登録の導線)
- 管理名称を設定する(購入者には非表示・最大32文字)
- 親商品を商品管理番号で登録する
- 子商品を最大3つまで登録する
- 表示優先順位と登録内容を確認し、「商品ページ上の表示設定」で「表示」にチェックして反映する
上限として、親1に対し子は最大3つ、1つの商品ページ上に表示できるのは最大2パターンまでです。組み合わせ販売設定はCSV一括登録に対応せず、1商品ずつRMSで手動設定する必要があります。数が多い店舗では、優先度の高い親商品から順に設定していくのが現実的です。
セット時の在庫の持ち方(二重管理を避ける)
在庫の観点で最も安全なのは(B)組み合わせ販売です。単品在庫をそのまま参照するため二重管理が不要で、組み合わせ経由で売れると元の単品在庫も自動的に減ります。
一方(A)独立セットページは、在庫がセット専用に別管理となり、単品在庫と自動連動しません。単品と同じ実在庫を売る場合、紐付けをしないと二重販売による欠品や在庫ズレの原因になります。方式ごとの整理は次のとおりです。
| 論点 | (A) 独立セットページ | (B) 組み合わせ販売設定 |
|---|---|---|
| 在庫参照 | セット専用に別管理 | 単品在庫を直接参照 |
| 自動減算 | されない(別管理) | される(単品在庫が連動して減る) |
| 二重管理 | 必要になりやすい | 不要 |
| 欠品リスク | 紐付け未実施だと発生 | 低い |
(A)で単品と実在庫を共有するなら、在庫連携ツール(OMS)でセットと単品を親子紐付け(1対1・複数個・福袋形式)し、自動減算させるのが実務上の定石です。また(B)は親または子が在庫切れ・倉庫商品などの状態だと組み合わせ販売そのものが表示されないため、機会損失に注意します。
まとめ買い割引の設定(複数購入クーポン)
「〇個以上で割引」といったまとめ買い割引は、主に複数購入クーポンで実現します。割引条件と割引種類を組み合わせて設計しますが、併用不可のルールがあるため条件はシンプルに保つのが安全です。
複数購入クーポンの主な仕様は次のとおりです。
| 項目 | 選べる内容 |
|---|---|
| 割引条件 | 〇円以上/〇個以上/特定商品の組み合わせ |
| 割引種類 | 定額値引き/定率値引き |
| 主な制約 | ストア全品×商品指定の併用不可・同一商品への重ねがけ不可 |
条件を複雑にすると購入者に伝わりにくく、想定外の値引き適用も起きやすくなります。「〇個以上で定率〇%オフ」のように単純化するのがおすすめです。なおクーポンの詳細な設定範囲や併用可否は変更されることがあるため、発行前にRMSの最新仕様を確認してください。
送料無料ライン超えを狙う組み合わせ設計
まとめ売りは、客単価とCVRを同時に引き上げられる送料無料ライン設計と相性が良いです。楽天市場では3,980円(税込)以上で送料無料になる仕組みが広く浸透しており、この金額をあと少しで超える設計が定番の狙い目になります。
具体的な設計の考え方は次のとおりです。
- 主力単品の価格帯を把握し、無料ラインまでの不足額を算出する
- 不足額を埋める関連品を組み合わせ販売の子商品として提案する
- 「あと〇円で送料無料」の心理を使い、単品より1点多く買ってもらう
- 送料無料ラインに届く複数個セットを(A)独立ページで用意する
送料無料の適用金額や対象範囲は地域や商品によって異なる場合があるため、自店の送料設定と最新の楽天ルールを確認したうえで組み立ててください。
セット販売でつまずく注意点(落とし穴)
まとめ売りには、購入者クレームや非表示につながる落とし穴があります。結論として、最強翌日配送の混在・在庫切れ非表示・対象外ジャンルの3点は事前に潰しておくべきです。
主な注意点を整理します。
- 最強翌日配送の混在:親商品が最強翌日配送に対応していても、組み合わせた子商品に1つでも非対応が混じると、注文全体で最強翌日配送が選べなくなる。購入者は親ページを見て「翌日届く」と誤認しやすくクレーム要因になるため、親が対応なら子も対応品に統一する。
- 在庫切れ・特定状態での非表示:親または子が在庫切れ・倉庫商品などの状態だと組み合わせ販売が表示されない。表示されない場合は登録画面に原因ラベルが出るので確認する。
- 対象外ジャンル:一部ジャンルは組み合わせ販売の対象外になる場合があるため、設定前に対象可否を確認する。
- 項目選択肢別在庫商品は対象外:項目選択肢別在庫(バリエーション化前の在庫方式)の商品は組み合わせ販売の対象外。バリエーション化した商品でまとめ売りするなら(A)独立セットまたはクーポンで対応する。
- 中身選択型セットの表示金額:選べる福袋のような中身選択型では、表示金額の見え方に注意し、実際に支払う金額と齟齬が出ないよう明記する。
対象ジャンルや対象外条件は改定されることがあるため、最新の対象範囲は公式で確認してください。
SKU移行で変わったこと(CSV仕様・在庫連携ツール)
楽天SKUプロジェクトにより、商品の登録単位がアイテム単位からSKU単位へ変わり、セット販売の実務にも影響が出ています。結論として、旧「項目選択肢別在庫」は廃止され「バリエーション設定」に移行し、CSV仕様の変化に合わせて在庫連携ツールの更新が必須になりました。
主な変更点は次のとおりです。
| 変更項目 | 移行前 | 移行後 |
|---|---|---|
| 登録単位 | アイテム単位 | SKU単位 |
| 在庫方式 | 項目選択肢別在庫 | バリエーション設定 |
| 管理粒度 | 選択肢ごと | サイズ・カラー等をSKU単位で価格・在庫・画像管理 |
| まとめ売り | ― | 6本入り・12本入り等を1ページのバリエーションに統合可能 |
SKU移行でCSV仕様が変わったため、在庫連携ツール(OMS・一元管理)はバージョンアップと連携設定の更新が必要です。更新しないと在庫ズレが発生します。主要なOMSはSKUに対応済みとされていますが、自店の連携が最新版に更新されているかを必ず点検してください。
どちらの方式を選ぶ?ケース別の使い分け
最後に方式選びの結論を整理します。在庫を単品と共有したいなら(B)組み合わせ販売、価格をまとめて安く見せたいなら(A)独立セットページが基本です。ケース別の目安は次のとおりです。
| やりたいこと | 推奨方式 |
|---|---|
| 福袋・ギフト・訳あり・複数個セットをお得に売る | (A) 独立セットページ |
| 単品在庫と連動させ二重管理を避けたい | (B) 組み合わせ販売設定 |
| 関連品のクロスセルで送料無料ラインを超えたい | (B) 組み合わせ販売設定 |
| 「〇個以上で割引」を実現したい | 複数購入クーポン |
| SKU(バリエーション)商品でまとめ売りしたい | (A) 独立セット or クーポン |
いずれの方式でも、単品と実在庫を共有する構成では在庫連携ツールでの紐付けが安全策になります。まず1商品ずつ手動が必要な(B)は優先度の高い親商品から着手し、(A)は在庫の別管理を前提に紐付けを設計する、という順で進めると失敗が減ります。
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楽天市場の運営自動化(機能一覧) ── 楽天RMSの定型業務を、機能別に自動化・効率化する方法をまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 独立セットページと組み合わせ販売設定はどちらが在庫管理で安全ですか? 組み合わせ販売設定です。単品在庫を直接参照して自動減算されるため二重管理が不要です。独立セットページは在庫がセット専用に別管理となり、紐付けをしないと欠品や在庫ズレが起きやすくなります。
Q2. 組み合わせ販売はCSVで一括登録できますか? できません。組み合わせ販売設定はCSV一括登録に対応しておらず、1商品ずつRMSで手動設定する必要があります。数が多い場合は優先度の高い親商品から順に設定します。
Q3. 組み合わせ販売で提案できる商品数に上限はありますか? あります。親1に対して子は最大3つまで、1つの商品ページ上に表示できるのは最大2パターンまでです。
Q4. まとめ買いで「〇個以上割引」を出すにはどうしますか? 複数購入クーポンを使います。割引条件は「〇円以上/〇個以上/特定商品の組み合わせ」、割引種類は定額値引きまたは定率値引きから選べます。ストア全品と商品指定の併用や、同一商品への重ねがけはできません。
Q5. 組み合わせ販売が商品ページに表示されないのはなぜですか? 親または子が在庫切れ・倉庫商品などの状態だと表示されません。また項目選択肢別在庫の商品や一部の対象外ジャンルも対象外です。表示されない場合は登録画面の原因ラベルを確認してください。
Q6. SKU移行後にセット販売で気をつけることは? 旧「項目選択肢別在庫」が「バリエーション設定」へ移行し、CSV仕様が変わりました。項目選択肢別在庫の商品は組み合わせ販売の対象外だった点に加え、在庫連携ツール(OMS)を最新版へ更新しないと在庫ズレが起きます。主要OMSはSKU対応済みですが自店の連携設定を点検してください。
参考
- ジャグー:楽天組み合わせ販売で客単価UP(2026年最新) https://jagoo.co.jp/column/rakuten_combinationsale/
- キャプテンEC:楽天市場内のセット商品の作り方と見せ方 https://captainec.jp/rakuten/customer_unit_price/set-product
- キャプテンEC:組み合わせ販売設定機能の活用方法 https://captainec.jp/rakuten/customer_unit_price/combination
- BOSS+(ハングリード):セット商品ページの連携方法 https://www.hunglead.com/solution/tips/setitem.html
- EC hub:複数買いクーポンで売上最大化 https://mallhack.co.jp/echub/
- いつも:楽天SKUプロジェクトと対応方法 https://itsumo365.co.jp/blog/post-19316/
店舗の「次の一手」を一緒に進めるなら
運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



