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楽天RMSで見られるデータの全体像|R-Karte・広告レポート・受注データ・BillPayの使い分けと目的別の見る順番

RMSのデータは、R-Karte(店舗全体と商品)・広告レポート(広告ごと)・受注データ(注文単位)・BillPay(請求)の4系統で、目的によって見る場所が違います。
楽天RMSのデータ分析では、知りたいことを先に決め、必要な粒度のデータへ進むことが基本です。同じ「売上」でも計上日や値引きの扱いが異なるため、画面を横断するときは定義を確認します。
楽天RMSのデータ分析で使う4系統の一覧

店舗の変化、広告の成果、注文の実態、請求の内訳を分けると、確認するデータを選びやすくなります。
| データ源 | 何が分かる | 粒度 | 更新タイミング | 入口のメニュー名・辿り方 |
|---|---|---|---|---|
| R-Karte | 売上、アクセス、転換率、客単価、商品・顧客の傾向 | 店舗・商品ページ・SKUなど、機能別 | 売上分析は当日の1分前まで、店舗カルテの流入分析は前日分 | 「データ分析」→「2 店舗カルテ」→「店舗カルテ」など |
| 広告レポート | 広告費、クリック、広告経由売上、ROASなど | 広告全体・キャンペーン・商品・キーワードなど、広告別 | TDAは費用・クリック等が同日中に数回、売上・件数が翌日反映。RPPの更新頻度は公開情報では確認できない | RPPはRMSトップの広告・アフィリエイト系メニュー→「広告(プロモーションメニュー)」→「検索連動型広告(RPP)」→「パフォーマンスレポート」 |
| 受注データ | 注文内容、決済・配送状況、注文処理の状態 | 注文単位が基本。CSVの行構成は確認が必要 | 更新間隔・抽出時点の保証は要確認 | R-Backoffice(受注管理)とCSVデータダウンロード。メニュー名の細部は公開情報では確認できない |
| BillPay | 請求・支払・控除・相殺精算の内訳 | 企業・店舗・精算対象期間・請求品目 | 本精算は毎月5日・20日、予告開示は案内の表記で「毎月10営業日ごろ」(月初から数えて10営業日目前後) | RMSの管理画面内の案内から、BillPayへの参照先を辿ります |
RPP・クーポンアドバンスの定時更新時刻と、受注データの更新間隔は、公開情報では確認できません。
広告の成果を数える期間と、画面の更新間隔は別の仕様なので、同じ「反映時間」として扱わないようにします。
売上低下・広告採算・欠品・リピートで見る順番

目的ごとに最初のデータを固定し、そこで見つけた変化を次のデータで確かめると調査が進みます。
| 目的 | 最初に見るデータ | →次に見るデータ | 判断すること |
|---|---|---|---|
| 売上が落ちた | R-Karteの店舗カルテ | アクセス低下なら参照元・検索キーワード、購買の変化なら商品ページ分析・商品別売上 | 店舗全体のどの要素が落ち、どの商品や入口に集中したか |
| 広告の採算を知りたい | 対象広告のパフォーマンスレポート | 受注データと自社の原価・配送費、BillPayの請求内訳 | 広告上の成果に対して、実際にどれだけ利益が残るか |
| 欠品を防ぎたい | 現在のSKU別在庫と受注・発送待ち状況 | R-KarteのSKU別売上、自社の入荷予定・調達日数 | 補充が必要なSKUと、補充までの販売見込み |
| リピートを増やしたい | R-Karteの新規・リピート購入者数 | 商品別のリピート関連データ、購買履歴・利用可能な受注データ | 店舗への再購入と、同じ商品の再購入のどちらに課題があるか |
| 売上に比べて入金が少ない | BillPayの精算結果・店舗別内訳書 | 受注側の決済確定状況、自社の入金記録 | 精算対象期間、控除、相殺による差額 |
この順番は各機能の役割を踏まえた実務上の整理であり、すべての画面を毎回巡回する必要はありません。
R-Karteは店舗全体から商品・流入元へ進む
売上低下の調査では、店舗カルテで変化した要素を見つけてから、商品や流入元へ確認範囲を絞ります。
- 店舗カルテで売上・アクセス人数・転換率・客単価を確認し、変化が大きい要素を選びます。
- 前年同日やセール期間で比較し、通常日とイベント日の違いによる影響を切り分けます。
- 集客の変化は参照元・検索キーワード、商品の変化は商品ページ分析や売上分析へ進みます。
店舗カルテでは過去60日間と前年同日の比較に加え、選択した2つのセール期間も比較できます。分析用レポートでは、送料やクーポン額などの内訳を確認し、比較条件を保存して再利用できます。
本記事は参照先の地図として使い、個々の指標の読み方は「R-Karteとは」「商品分析」「アクセス分析」の各記事で確認します。
なお、「商品分析」は「商品ページ分析」へ名称が変わっているため、旧名称だけで探さないようにします。入口は「データ分析」→「アクセス・流入分析」→「商品ページ」と案内されています。
広告レポートはRPP・クーポンアドバンス・TDAで使い分ける
広告の採算は、広告ごとの課金基準と成果の計測条件を確認してから、受注・費用データと照合します。
| 広告 | 広告費が発生する基準 | 主に見る項目 | 成果を読む際の条件 |
|---|---|---|---|
| RPP | クリック | クリック数、実績額、CPC実績、売上、CVR、ROAS | クリック後12時間・720時間を計測。720時間には12時間分を含む |
| クーポンアドバンス | クーポン獲得 | 獲得数、利用枚数、実績額、値引コスト、ROAS | 掲載商品の売上と、最後にクリックされた広告に紐づく店舗内売上を区別 |
| TDAの属性・行動ターゲティング | ビューアブルインプレッション | 表示実績、クリック数、実績額、売上、ROAS | バナーの50%以上が1秒以上表示された回数を計測し、広告経由720時間以内の売上を反映 |
RPPの売上は購入日ではなくクリック日に計上され、別商品や異なる端末での購入も含まれます。ポイント・クーポンの値引きや購入キャンセルは反映されないため、受注額との単純比較は避けます。
クーポンアドバンスでは、掲載商品の売上は値引き後、効果項目2の店舗内売上は値引き前です。公式の例では、5,000円の商品に250円の値引きがあると、前者は4,750円、後者は5,000円になります。
クーポン獲得は獲得日、利用は利用日に紐づくため、同じ月の獲得数と利用枚数だけでは判断できません。効果項目2は最後の広告クリック日に紐づき、クリック後720時間までは実績が増える可能性があります。
TDAは実績額(分母)が最新で売上(分子)が前日時点のため、当日のROASは実際より低く見えます(案内の例では1,000%が909%に見える)。
- 同じ広告・期間・成果計測条件で実績を比較し、改善対象となる配信や商品を絞り込みます。
- 受注データと原価・配送費を照合し、値引きの二重控除にも注意して残る利益を確かめます。
- 請求対象となる費用をBillPayで確認し、広告効果の評価と請求額の照合を分けて記録します。
受注データは注文内容と処理状況を確認する
受注データは、分析画面で見つけた売上の変化を、個々の注文や決済・配送状況で確かめるために使います。
R-Backofficeでは、注文確認待ちや発送待ちなどの状態で注文を絞り、注文処理を進められます。CSVデータダウンロードは無料で案内されており、メールアドレスはマスク化して提供されます。
| 確認したい内容 | 受注データでの着眼点 |
|---|---|
| 売上の内訳 | 商品単価、送料、ラッピング料金など、何を合計した金額か |
| 発送待ち | 注文の状態と発送状況を確認し、在庫・出荷作業へつなげる |
| 入金対象 | 注文日と決済確定日を区別し、精算対象の注文を確かめる |
| 自社集計 | 注文・商品明細・配送先の行構成を確認してから集計する |
CSVを集計するときは、金額列を合計する前に、同じ注文の金額が複数行に現れる構造か確認します。顧客の継続照合に使える現行CSVのキー仕様は、公開情報では確認できません。
BillPayは請求額と精算額を照合する
BillPayは楽天との請求・支払・相殺精算を確認する仕組みで、売上分析とは別の目的で使います。
| 帳票 | 分かること | 粒度 |
|---|---|---|
| 総合計算書 | 相殺精算の結果 | 企業単位 |
| 支払依頼書 | 楽天へ支払う精算額 | 企業単位 |
| 支払通知書 | 楽天から振り込まれる精算額 | 企業単位 |
| 店舗別内訳書 | 請求額・支払額・支払控除額 | 店舗・税率・精算対象期間・品目別 |
| 品目別請求計算書 | 請求品目の計算明細 | 店舗・請求品目別 |
店舗別内訳書はPDF・CSVで提供され、「品目別」は販売商品のSKUではなく請求品目を指します。
本精算は毎月5日が前月25日締め分、毎月20日が当月10日締め分の開示として案内されています。帳票の閲覧期間は精算書発行日から18カ月以内なので、継続比較に必要な帳票は保存します。
楽天への支払額は日中2時間ごとに反映されますが、全帳票が同じ間隔で更新される意味ではありません。楽天ペイ決済金は発送完了報告後に決済確定となった注文が対象で、決済確定日を基準に照合します。
TDAでは日別とキャンペーン合計でそれぞれ端数を切り捨てるため、日別実績の合計と請求額は一致しません。また、実績額がキャンペーン予算を超えた場合も、超過分は請求されないと案内されています。
欠品分析は現在在庫とSKU別売上を組み合わせる
欠品を防ぐときは、現在の在庫と未発送注文を先に確認し、SKU別の販売実績から補充を考えます。
- 自店の在庫情報と受注・発送待ち状況を照合し、販売や出荷に使える在庫を確認します。
- 「データ分析」→「売上分析」→「SKU別売上」で、SKUごとの売上個数などを確認します。
- 入荷予定と調達に必要な日数を重ね、補充が間に合わないSKUから対応を決めます。
商品ページ分析の在庫数は、指定期間内でアクセスまたは売上が存在する最終日時点の数値です。「在庫0日日数」は期間内に在庫ゼロと計測された日数ですが、日次指定では表示されません。
お気に入りと在庫は端末別に集計されないため、端末を切り替えても同じ数値が表示されます。過去の欠品傾向を調べる際に使い、現在の出荷可能数は自店の在庫・受注情報で確認します。
リピート分析は購入者数と購入件数を分ける
リピート分析では、店舗への再購入と同じ商品の再購入を分け、人数・件数・対象期間をそろえます。
| データ | 対象期間・判定 | 注意点 |
|---|---|---|
| 新規・リピート購入者数の基本定義 | 購入日から過去2年間の購入有無 | 楽天非会員を含まない |
| 店舗別の新規・リピートCSV | 当月を含む過去2年間の月次 | 期間指定はできない |
| 商品別の新規・リピートCSV | 過去2年間の通算 | 店舗別月次と集計粒度が異なる |
| 商品ジャンル別CSV | 過去1年間の通算 | 商品別と対象期間が異なる |
| 商品ページ分析のリピート購入件数 | 過去2年間に当該店舗で購入した顧客の件数 | 同じ商品の再購入とは限らない |
| 商品ページ分析の商品リピート件数 | 過去2年間に同商品を購入した顧客の件数 | 店舗単位のリピートと区別する |
商品ページ分析の新規購入件数では、非会員やログインせず購入したユーザーも新規顧客に含まれます。購入者数の定義とは対象が違うため、「新規」という名前だけで同じ母集団として扱わないようにします。
TDAでも新規向け配信から既存顧客の売上が出る場合があり、配信時点と購入時点の判定を区別します。
RMSのCSVダウンロードは取得期間と保存期限を確認する
継続分析に使うCSVは、過去に遡れる範囲と一度に指定できる期間を分けて確認してから取得します。
| データ・機能 | 期間・件数などの条件 |
|---|---|
| R-Karte「6 データダウンロード」 | 原則過去2年間。日次は最大32日間、月次は最大14カ月。項目選択は不可 |
| 商品ページ分析 | 最大過去3年間。日次は最大32日間、月次は最大13カ月。画面一覧はアクセス上位10,000商品 |
| 商品別・SKU別売上 | 過去2年間。日次は最大32日間、月次は最大24カ月 |
| RPP | 広告全体・キャンペーンは3カ月以内、商品別・キーワード別は1カ月以内 |
| RPPの全商品・全キーワード出力 | 各最大5件。履歴は72時間で削除され、期限30分前にアラート表示 |
| クーポンアドバンス | 商品別・全キーワードはダウンロードで確認。履歴の取得期限は72時間以内 |
| TDA | 集計期間は3カ月以内。複数キャンペーンをCSVで一括取得可能 |
商品別・SKU別売上は初期表示が当日の上位100件なので、表示分だけを全商品実績と扱わないようにします。検索結果が一定数を超えると対象期間が短縮されるため、指定条件と実際の対象期間も照合します。
当日を含む日次では商品別・SKU別売上の総計値が表示されないため、CSVで確認する必要があります。分析用レポートは最大9項目を表示でき、楽天提供テンプレートを除いて最大20件を保存できます。
RMSの売上が合わないときに確認する項目
画面間の数字が合わないときは、誤集計と決める前に、金額の範囲・更新日時・対象注文を照合します。
| 違いが出る項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 売上金額 | 店舗カルテは税・のし・ラッピング代込みで、送料とクーポン値引額を含まない |
| 商品ページの売上 | クーポン値引き前で、通常購入と初回定期購入が対象 |
| キャンセルの遡及 | 店舗カルテの説明は最大60日、商品ページ分析は過去30日以内の注文を対象 |
| 売上分析の反映 | 注文当日の変更は即時、翌日以降の変更は変更した日の翌日に反映 |
| 新規・リピート | 人数か件数か、非会員を含むか、店舗単位か商品単位か |
| RPPのクリックなし実績 | 原則はクリックのある商品が対象だが、クリックなしで売上が表示される場合も記載されている |
RPPにはクリックなし実績について異なる記述があるため、例外を一律に異常値として削除しない運用にします。該当する集計条件と取得日時を残し、RMSの管理画面内の案内から確認することを勧めます。
- 対象期間・税区分・端末・商品範囲をそろえ、比較している数字の条件を記録します。
- 更新日時と「速報値」ラベルを確認し、キャンセルや変更の反映状況を照合します。
- 定義が異なる数字は別列で管理し、広告売上を店舗売上へ加算するような重複を防ぎます。
よくある質問(FAQ)
迷ったときは、知りたい対象が店舗・広告・注文・請求のどれかを決めると、確認先を絞れます。
楽天RMSのデータ分析は何から始めますか
売上全体の変化なら店舗カルテから始め、アクセス人数・転換率・客単価の変化を確認します。
R-Karteのデータはすべてリアルタイムですか
すべてではなく、当日の売上分析は1分前まで、店舗カルテの流入分析は前日分を確認できます。
RPPの12時間と720時間の売上は合算できますか
720時間には12時間の実績も含まれるため、合算せず、同じ計測条件同士で比較します。
SKU別にアクセス人数や転換率も確認できますか
SKU別の売上金額・件数・個数は確認できますが、アクセス人数・転換率の取得範囲は公開情報では確認できません。
売上額とBillPayの入金額が違うのはなぜですか
注文日と決済確定日、精算対象期間、控除・相殺が関係するため、帳票と受注状況を照合します。
店舗の「次の一手」を一緒に進めるなら
運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



