ホーム > AI活用
EC画像を生成AIで作るプロンプトの書き方|背景・余白・使用場面の型と、使う前の確認

被写体・場面・構図・光・縦横比・入れたくない要素の順に書くと、各社公式に共通する具体化の考え方を実践しやすくなります。 EC画像では背景と余白を設計し、見出しや価格などの文字を後から置く場所まで、生成前に決めておきます。 商品そのものには実物の写真を使い、形・色・材質・数量を生成で作り変えないことを、店舗の制作方針にします。
プロンプトに入れる要素

AI画像生成のプロンプトは、見せたい画像を要素に分け、位置や素材まで具体的に書くと制作意図が伝わりやすくなります。
次の順序は、各社の助言を店舗向けに整理したものであり、各社が共通の入力順を定めているわけではありません。
| 要素 | 書き方の例 | 各社の公式で書かれているか |
|---|---|---|
| 被写体 | マグカップを後から合成するための背景 | OpenAI・Google・Adobeで主題の具体化を説明 |
| 場面 | 朝のダイニング、木の天板と白い壁 | 各社で場所や環境の描写を説明 |
| 構図 | 商品用の空間は右側、見出し用の余白は左側 | OpenAI・Googleで説明、Adobeは構図参照も案内 |
| 光 | 左からの柔らかな昼光、薄い自然な影 | 各社で照明の具体化を説明 |
| 縦横比 | 掲載枠に合わせた横長の16:9 | 各社で指定・設定を案内、対応条件は異なる |
| 入れたくない要素 | 空いた天板だけにし、文字や食器を置かない | OpenAIは除外条件、Googleは望む状態の描写を案内 |
| 保持条件 | 商品写真の輪郭・色・ラベルは変更しない | OpenAI・Googleで編集時の保持を説明 |
「高級感がある」だけで終えず、背景の素材、光の方向、色数など、見て確認できる条件に置き換えて伝えます。
縦横比は文章で伝える構図と、実際の出力条件を分けて考え、完成画像の寸法と切り抜く範囲も確認します。
画像生成AIの公式プロンプトガイドの違い
各社の公式ガイドは具体的な描写を重視しますが、編集条件や参照画像について、詳しく説明する部分が異なります。
| 公式ガイド | 特徴 | EC制作への応用 |
|---|---|---|
| OpenAI | 変更する部分と保持する部分を分け、参照画像の役割を指定 | 背景の修正条件と、商品を守る条件を分ける |
| 被写体、動作、場所、構図、光、用途まで具体化 | 実際に可能な使用場面を説明する | |
| Adobe | 簡潔で直接的な表現と、特徴・照明・雰囲気の描写を推奨 | 背景の素材や光を短い記述で整理する |
不要な物は、「雑然とさせない」より「無地の壁と空いた天板だけ」のように、望む状態を先に示す方法が使えます。
Googleはこの考え方を公式ガイドで案内していますが、専用の除外入力欄がどのツールにもあるという意味ではありません。
EC画像のプロンプトの型

EC画像の依頼は、使用場面、バナー背景、白背景の小物に分け、実物の商品写真を置く空間から設計します。
以下は本記事独自の例文であり、生成対象を背景に限定して、商品本体は後から実物写真で合成する想定です。
使用場面のイメージを作る型
被写体は、実物のマグカップ写真を後から置くための背景で、朝のダイニングの木の天板と白い壁を見せます。 構図は右側に商品を置く空間、左側に説明文用の余白を残し、元の商品写真と同じ方向から柔らかな昼光を当てます。 縦横比は掲載枠に合わせた横長とし、商品、食器、文字、ロゴなど、後から合成するものや不要な要素は生成しません。
使用場面は実際に使える場所に限定し、背景に合わせて商品を引き伸ばしたり、収納量を増やしたりしない方針にします。
人物を入れる使用場面の型
使用場面に人物を入れる場合は、ポーズ・髪型・服装・画質を具体的に書きます。OpenAIの公式ガイドは、体の写り方、視線、物との関わり方を書くよう案内しています。
人物は30代の女性で、肩までの黒髪をひとつに結び、無地のベージュのエプロンを着ています。 ポーズは木の天板の前に立ち、両手を天板に軽く置いて手元を見ている姿で、腰から上を写します。 画質は自然な写真表現とし、柔らかな昼光、過度な肌の補正や演出は加えません。
| 指定する語 | 書き方のポイント |
|---|---|
| ポーズ | 立つ・座るに加え、手の位置と視線の先まで書きます |
| 髪型 | 長さ・色・まとめ方を書き、商品に髪がかからないようにします |
| 服装 | 色と素材を絞り、商品より目立つ柄やロゴを避けます |
| 画質 | 「写真のように自然な表現」と明記し、ツールに品質設定があれば上げて試します |
Google Cloudのガイドは、写真の品質を高める語として「4K」「HDR」「Studio Photo」などを例に挙げています。ただし語を足すほど良くなるわけではないため、出力を見て効いた語だけを残します。生成した人物は細部が意図どおりにならない場合もあるため、手元や顔を拡大して確認してから使います。
バナーの背景を作る型
被写体はキッチン用品の店舗バナー用背景で、明るいキッチンにある木製カウンターを、自然な写真表現で見せます。 構図は右側に商品写真用の空間、左側に見出しと説明文用の広い余白を設け、右から柔らかな自然光を当てます。 縦横比は横長の16:9とし、余白には小物、強い影、細かな模様を入れず、商品、文字、価格、ロゴも生成しません。
商品周囲の空間とコピー用の余白は用途が違うため、文字を置く位置と、その場所に置かない要素まで指定します。
白背景の小物に使う型
被写体は販売する小物の実物写真を後から配置するための背景で、撮影台のような均一な純白の空間とします。 構図は中央に商品全体を収める場所を確保し、元写真の光を前提として、色の付いた照明や強い演出は加えません。 縦横比は掲載枠に合わせた正方形とし、商品本体、装飾、小物、枠線、帯、文字などの追加要素は生成しません。
単色白だけが必要なら、生成を使わず画像編集で白を設定でき、楽天向けの背景色も完成データで確認できます。
AI画像に文字を入れたいときのコツ
文字を生成するなら文言を短く確定し、価格や販売条件などの重要情報は、背景完成後に重ねる運用にします。
OpenAIなどは文言を引用符で明示する方法を案内していますが、それだけで誤字や配置崩れを防げるわけではありません。
- 見出しは「冬のくつろぎ時間」のように確定し、意味が曖昧な「セールらしい文字」という指示は避けます。
- 文字の位置、色、書体の方向性を伝え、商品に重ねる範囲と読みやすさを完成画像で確認します。
- 商品名、価格、容量、型番、販売期間は後から配置し、商品情報と照合してから掲載を判断します。
旧Imagen 3向けガイドは25文字以下を勧めますが、全ツール共通の上限や、日本語の精度保証には使えません。
参照画像の渡し方と商品写真の保持
参照画像は添付するだけで済ませず、商品、構図、雰囲気のどれを伝える資料なのか、画像ごとに役割を指定します。
| 参照画像 | 頼み方の例 |
|---|---|
| 実物の商品写真 | 形・色・材質・ラベルを確認する基準とし、合成にはこの写真を使います |
| 構図の参考 | 商品位置と余白だけを参考にし、写っている別の商品は取り込みません |
| 雰囲気の参考 | 背景の素材と光の柔らかさだけを参考にし、ロゴや柄は使いません |
Adobeも、構図参照とスタイル参照を別の役割として説明しており、位置と雰囲気を分ける整理に役立ちます。
「商品を変えない」と書いても完全保持の保証にはならないため、元の商品写真を残し、生成結果とは分けて管理します。
プロンプトの修正は変更箇所と保持条件を分ける
生成結果を直すときは、「どこをどう変えるか」と「何を残すか」を分け、一度の依頼で変更を増やしすぎないようにします。
- 「左の余白にある花瓶だけを削除する」と対象を限定し、削除後は無地の壁と天板につなげるよう伝えます。
- 「右側の商品配置スペース、光の方向、画角は保持する」と添え、変更を許可する範囲を明確にします。
- 修正後は対象箇所以外も見直し、光や構図まで崩れた画像を、そのまま次の修正の基準にしないようにします。
良かった画像と依頼文を組で残すと、担当者が変わった場合も、何を基準に採用したのか説明しやすくなります。
楽天の第1商品画像で確認するルール
楽天の第1商品画像とSKU画像は、バナーと制作条件を分け、テキスト、枠線、背景などの登録ルールを確認します。
楽天の公開ガイドラインPDFで確認できる基本条件と、制作時に見落としやすい点を整理します。
| 確認項目 | 条件と見落としやすい点 |
|---|---|
| テキスト | 占有率20%以下で、ロゴ・商品名・スペック・販促文言なども対象 |
| 枠線 | 四辺だけでなく、L字・帯状も不可で、太さや帯内の文字の有無を問わない |
| 単色白背景 | #FFFFFF、RGBはR255・G255・B255 |
| 写真背景 | 一緒に撮影した画像、またはそう判断される自然な合成画像 |
| 禁止される背景 | 白以外のベタ塗り、グラデーションなどのグラフィック表現 |
| 合成の注意 | サイズ感や使用場面を誤解させる合成、不自然な合成は非適合 |
| GIF | アニメーションGIFは不可で、一部が動く画像や同一画像の連続表示も対象 |
背景には次の例外もあるため、「合成はすべて禁止」とまとめず、何を組み合わせる画像なのかを確認します。
| 背景の例外 | 条件・例 |
|---|---|
| 色違い・別カット・別角度の商品 | 商品だけを切り取った画像を使用する |
| 商品を使用しているイメージ写真 | 衣類と、それを着用したモデル画像との合成など |
| 商品が作り出したものの写真 | 炊飯器と、その炊飯器で炊いたご飯との合成など |
写真でも色付きのベタ塗りと区別しにくい背景や、枠に近い装飾は非適合となる場合があり、形式だけでは判断できません。
違反は「Ⅱ-(9)-35」に当たり、違反点数5点となる場合があり、内容や程度によって個別の措置が講じられます。
公開PDFの当該章は改定日が2023年4月3日、RMSの管理画面内の案内は2024年6月20日で、記載に差があります。
基本条件を守ったうえで登録前に管理画面内の案内も確認し、公開PDFの改定日だけで現行条件を判断しない運用にします。
AI背景が一律に写真背景として認められる規定は、公開情報では確認できませんので、写真風という理由だけでは採用しません。
AI商品画像と景品表示法の優良誤認
AI画像でも、実物より品質や性能を著しく優良に見せる表示は、景品表示法の優良誤認に当たる場合があります。
消費者庁の説明では、故意だけでなく誤って表示した場合も規制されるため、生成時の意図だけでは判断できません。
| 確認対象 | 実物と照合する点 |
|---|---|
| 食品 | 具材・個数・厚みが増え、販売する内容より豊富に見えていないか |
| 衣類・雑貨 | 生地の厚さ、素材感、色、形、部品が変わっていないか |
| 家具・収納用品 | 人や部屋との縮尺、収納量、内部構造が実物と一致するか |
| 家電・工具 | 販売する型番にない機能、端子、付属品が加わっていないか |
「背景はAI生成」「使用場面のイメージ」と示しても、実物と違う商品内容を伝える画像を正当化することはできません。
消費者庁は打消し表示の留意点を示しており、店舗でも注記だけに頼らず、画像と説明が与える印象を確認します。
EC画像を使う前の確認手順
完成画像は、見栄えに加えて実物との一致と掲載場所を確認し、元写真から採用までの制作記録を残します。
- 元写真の型番・色・セット内容を確認し、販売する商品と異なる写真を制作の基準にしないようにします。
- 商品の輪郭・材質・ラベル・数量を照合し、合成後の接地、影、反射、縮尺にも不自然さがないか確認します。
- 小物が付属品に見えないか、使用方法が実際に可能かを確認し、価格や容量などの文字も仕様情報と照合します。
- 掲載先の登録条件を確認し、元写真、完成画像、サービス・モデル、プロンプト、縦横比をまとめて保存します。
よくある質問(FAQ)
プロンプトで迷ったときは、指示の長さよりも背景と商品の役割を整理し、完成後に確かめられる条件を優先します。
プロンプトは長いほど正確になりますか
長さだけで正確さは決まらないため、被写体、場面、構図、光、縦横比、不要要素を整理し、重複する指示を減らします。
日本語のプロンプトでも使えますか
日本語でも具体的な依頼文を作れますが、出力を確認し、曖昧な形容詞を位置や素材などの見て判断できる条件に直します。
商品写真を参照画像にすれば実物を保てますか
参照だけでは商品が描き直される可能性があるため、厳密に保持する必要がある商品本体には、元の実物写真を使います。
余白を作れば楽天の20%基準を満たせますか
余白とテキスト占有率は別のため、文字やロゴを配置した完成画像で確認し、空間が広いことだけでは判断しません。
AI生成と書けば実物との違いは許されますか
注記があっても優良誤認となる場合があるため、実物と異なる形、量、性能を伝えていないか、画像全体を見直します。
店舗の「次の一手」を一緒に進めるなら
AI社員アプリ・運営代行・ECコンサルまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。
西尾勝太のブログを読む




