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楽天のステップクーポンとは?段階割引のしくみ・RMSでの作り方・注意点

「ステップクーポン」は、買う数量や金額が増えるほど割引が大きくなる、段階型のクーポン施策を指す呼び名です。たとえば「2個購入で5%OFF、3個購入で10%OFF」のように、まとめ買いするほどお得になる設計にして、客単価を引き上げます。
先に押さえておきたいのは次の2点です。
- 楽天の公式機能名ではない。楽天市場のクーポン(RaCoupon)に「ステップクーポン」というメニューがあるわけではなく、条件の異なるクーポンを複数枚組み合わせて段階割引を実現する運用手法の通称です。
- 同名の外部ツール・サービスも存在します。検索したとき「機能の説明」と「ツールの紹介」が混ざって出てくるのはこのためです。
この記事では、店舗運営者向けに、段階型クーポンのしくみ・RMS(RaCoupon)での作り方・効果が出やすい設計・注意点を整理します。
※ クーポンの画面名・設定項目・利用料は変更されることがあります。実際の設定前に、RMS内の最新案内(店舗運営Navi)を確認してください。
ステップクーポンのしくみ(なぜ客単価が上がるのか)

段階型クーポンの狙いはシンプルで、「あと1個買えばもっと安くなる」という状態を意図的に作ることです。
| 段階 | 条件の例 | 割引の例 |
|---|---|---|
| STEP1 | 2個以上購入 | 5%OFF |
| STEP2 | 3個以上購入 | 10%OFF |
| STEP3 | 5個以上購入 | 15%OFF |
買い物かごに2個入れたお客さまは、「3個にすれば10%になる」と気づくと、追加の1個を検討します。値引きの原資を「追加購入」で回収するのが基本の考え方です。
数量ではなく金額で段階を作る方法もあります(例: 5,000円以上で300円OFF、10,000円以上で1,000円OFF)。日用品・消耗品・リピート性のある商品ほど数量型が効きやすく、単価の高い商品は金額型が組みやすい、というのが一般的な整理です。
RMS(RaCoupon)での作り方
楽天市場のクーポンは、RMSのクーポン機能(RaCoupon)で発行します。段階型は「条件の異なるクーポンを複数枚作る」ことで実現します。
作業前に決めること
- 対象商品(全品か、特定商品か)
- 段階の刻み(2個/3個/5個 など)と割引率・割引額
- 実施期間(イベント連動か、常設か)
- 値引き原資の上限(クーポンは店舗負担。出しすぎると利益が飛ぶ)
手順(大枠)
- RMSにログインし、クーポン発行のメニュー(RaCoupon)を開く
- クーポンを新規作成し、値引きプラン(定額値引き/定率値引き/送料無料)を選ぶ
- 利用条件を設定する(購入個数の条件、利用金額の条件、会員ランク条件など)
- 対象商品・期間・獲得方法(クーポンURL/店舗ページ表示)を設定して発行する
- 段階の数だけ 2〜4 を繰り返す(例: 「2個で5%」「3個で10%」を別々のクーポンとして発行)
- 商品ページ・店舗トップ・メルマガに、段階の内容が一目で分かる案内を置く
ポイントは5と6です。クーポンは作っただけでは気づかれません。「2個で5%、3個で10%」という段階の全体像を、バナーや商品ページ内の案内で見せて初めて、まとめ買いの動機になります。
「金額の段階」と「購入回数の段階」は作り方が違う
段階の作り方は、条件が「1回の買い物の金額・数量」か「その顧客の購入回数」かで分かれます。ここを混同すると設計が破綻します。
| 段階の種類 | 実現方法 | 向く狙い |
|---|---|---|
| 購入金額・数量の段階 | 利用条件(購入個数/利用金額)を変えたクーポンを複数枚発行 | 客単価アップ(まとめ買い) |
| 購入回数の段階 | サンキュークーポン等で、購入完了後に次回利用分を自動取得させる | リピート促進(次回来店) |
注意したいのは、通常の店舗発行クーポンに「購入回数を自動判定して2段階・3段階の割引を自動で出し分ける公式機能はない」ことです(2026年7月時点で確認できる公開情報の範囲)。「2回目の人だけ」「3回目の人だけ」と厳密に出し分けたい場合は、サンキュークーポンで次回分を配る運用や、会員ランク条件の組み合わせで近い形を作ります。「回数で自動的に増える」わけではない点を理解しておいてください。
クーポンの種類を取り違えない(RaCoupon・楽天クーポン・広告クーポン)
「クーポン」と一口に言っても、楽天には性質の違うものが複数あります。ステップ割引で使うのは、店舗が自分で条件設定して発行する店舗発行クーポン(RaCoupon)です。
| 種類 | 誰が出す・性質 | ステップ割引に使うか |
|---|---|---|
| 店舗発行クーポン(RaCoupon) | 店舗が条件(個数・金額・会員ランク等)を設定して発行 | ○ これを複数枚で段階化 |
| 楽天発行のクーポン | 楽天がモール施策として配布 | × 店舗側で段階設計できない |
| クーポンアドバンス広告 | 検索結果等に表示する広告用クーポン(費用は成果課金) | △ 集客用。段階割引の本体ではない |
なお、クーポンアドバンス広告は2025年12月15日にプラン体系が整理されたと複数の運用支援会社が報告しています。ただしこれは「広告用クーポン」の話で、店舗発行クーポンに新しい段階割引機能が加わったわけではありません。検索で情報が混ざりやすいので、自分が触っているのがどのクーポンかを常に意識してください。
効果が出やすい設計のコツ
- 段階は2〜3段まで。多すぎると伝わらない。
- 1段目のハードルを低く(2個から)。最初の一歩を踏ませる。
- 段差をはっきり(5%→10%など)。1%刻みでは動かない。
- 消耗品・リピート品で使う。「ついで買い」が自然な商品ほど効く。
- イベントと重ねる。お買い物マラソン等の「買いまわり」の心理と相性がよい。
- 原資の上限を先に決める。想定以上に使われたときの利益率を試算しておく。
注意点・落とし穴
- クーポンの併用可否や表示のされ方は仕様に依存します。意図しない併用で二重値引きにならないか、発行前にプレビューとテスト購入で確認してください。
- 値引きは店舗負担です。粗利の薄い商品で深い段階割引を組むと、売れるほど苦しくなります。
- 段階を別々のクーポンで組むため、期間や対象商品の設定ズレが起きやすい。発行後に一覧で見直すのが安全です。
- 常設しすぎると「クーポンがあって当たり前」になり、定価で売れなくなります。期間を区切るのが基本です。
- クーポン機能の利用料・提供条件は変更されることがあります。最新の案内を確認してください。
よくある失敗
- 段階を作っただけで告知しない(気づかれず終わる)
- 段差が小さすぎて追加購入の動機にならない
- 粗利を確認せず売れるほど赤字の設計にする
- クーポン同士の期間・対象商品がズレて段階が成立しない
- イベント終了後も古いクーポン案内を放置する
FAQ
ステップクーポンは楽天の公式機能ですか?
いいえ。楽天のクーポン(RaCoupon)に同名の機能があるわけではなく、条件の異なるクーポンを複数枚組み合わせて段階割引を実現する運用手法の通称です。同名の外部ツールも存在します。
どうやって作りますか?
RMSのクーポン機能で、「2個以上で5%OFF」「3個以上で10%OFF」のように購入個数(または利用金額)の条件を変えたクーポンを段階の数だけ発行します。作った段階は商品ページやバナーで全体像を見せることが重要です。
購入回数に応じて自動で割引を変えられますか?
通常の店舗発行クーポンに、購入回数を自動判定して段階割引を出し分ける公式機能はありません(2026年7月時点)。次回来店を促したい場合は、購入完了後に次回分を配るサンキュークーポンや、会員ランク条件の組み合わせで近い運用を作ります。
どんな商品に向いていますか?
消耗品・日用品・リピート性の高い商品など、「ついでにもう1個」が自然な商品に向いています。単価が高い商品は金額条件型で組むのが現実的です。
効果はありますか?
まとめ買いの動機づけとして客単価の引き上げに使われる定番の手法ですが、効果は段差の設計と告知次第です。値引き原資と粗利の試算を先に行ってください。
まとめ
ステップクーポンは、RaCouponの条件設定を組み合わせて「買うほどお得」を作る客単価アップの定番施策です。成否を分けるのは、段階の刻み(2〜3段・はっきりした段差)、告知(段階の全体像を見せる)、そして原資管理(売れるほど赤字にしない)の3点。
まずは消耗品・リピート品で「2個で5%、3個で10%」の2段から小さく試し、イベントに重ねて反応を見るのが着実です。
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クーポンを定期・自動発行するツール(ラクリプ) ── 配布クーポンを月・週・間隔で自動作成し、段階的な販促も組めます。
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西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



