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楽天の定期購入の解約と店舗の集計・検証方法|継続率を数える技術

楽天の定期購入は、購入者が解約したいときは通常の購入履歴からではなく、マイページ(my Rakuten)の「定期購入・予約購入申込一覧」から手続きします。店舗側が解約や継続の状況を把握したいときは、RMSの受注検索で販売種別を「定期購入」に絞り、ステータスと突き合わせて数えるのが基本です。ただしRMSの受注検索は「解約日」で絞り込む機能を標準では持たないため、月次の解約数を正確に出すにはCSVやスプレッドシートでの差分集計というひと手間が要ります。この記事では、購入者レーンと店舗レーンを分けて、解約の手順から店舗の集計・継続率の検証までを整理します。
楽天の定期購入とは?頒布会・定期便との違いを店舗目線で整理
まず用語を店舗目線でそろえます。楽天市場で「定期購入」「頒布会」「定期便」という言葉が混在しますが、販売の仕組みとしては大きく2つに分かれます。
| 種別 | 届く商品 | 主な使い方 | 回数の考え方 |
|---|---|---|---|
| 定期購入 | 毎回同じ商品 | 消耗品・サプリ・食品などの自動リピート | 継続する限り自動で届く |
| 頒布会 | 各回で異なる商品を店舗が割り当て | 季節の食材セット・シリーズ企画など | 商品登録時にお届け回数を2〜12回で設定 |
「定期便」は購入者側が使う呼び名で、仕組みとしては定期購入とほぼ同義に扱われます。頒布会は、設定した回数を届け終えると自動的に完了する設計です。つまり定期購入は「止めない限り続く」、頒布会は「決めた回数で終わる」という違いがあり、店舗が解約や離脱を数えるときの前提が変わってきます。
ポイント付与は定期購入・頒布会とも、各回の価格に対して100円(税抜)につき1ポイントが注文確定の翌日に付与されます。この付与の仕組み自体は通常商品と同じ考え方です。
2025年3月末リニューアルで何が変わった?(店舗運用の前提)
2025年3月末に定期購入・頒布会の仕組みがリニューアルされました。店舗運用の前提が変わる変更が含まれるので、古い情報のまま運用していないか確認しておきたいところです。
- 利用申込・月額利用料の廃止:従来は月額5,000円のオプション機能申込が必要でしたが、リニューアルで申込・利用料ともに不要になりました。
- お届け準備期間が全店一律「10日間」に:注文確定日からお届け日までの準備期間が一律10日間となり、従来店舗が使えた早期注文確定機能は廃止されました。
- 初回(1回目)のみユーザー側で注文キャンセル不可:受注処理自体は通常商品と同様ですが、初回のキャンセル可否の扱いが変わりました。
- ポイントアップ(SPU等)の対象商品化:2025年4月より、定期購入・頒布会がポイントアップの対象商品として扱われるようになりました。
リニューアルの背景には、これまで定期購入が根付きにくかった要因があったとされます。途中でポイント設定を変更できない、オプション月額料金がかかる、通常商品とページが分離する、ポイントアップの対象外——こうした点が解消される方向の変更です。
なお、リニューアル後にRMS側で追加された機能(後述する解約日での抽出や定期購入向けの集計画面など)があるかどうかは変わり得るため、最新の仕様は楽天公式FAQと店舗運営Naviの該当マニュアルで確認してください。
【購入者向け】定期購入の解約手順 ─ マイページの申込一覧から

ここからは購入者レーンです。店舗のCS対応で必ず聞かれる部分なので、店舗担当者も正確に把握しておくと問い合わせがさばきやすくなります。
購入者が定期購入を解約するときの入口は、通常の購入履歴ページではありません。マイページの「定期購入・予約購入申込一覧」からたどります。
- 楽天市場アプリまたはブラウザで my Rakuten を開く
- 「お買い物機能」内の「定期購入・予約購入申込一覧」を選ぶ
- 対象の定期購入を選択し、「この定期購入の解約」を選ぶ
- 解約理由のアンケートに答える
- 「解約を確定する」を押して完了
定期購入は原則として通常の購入履歴ページには表示されません。ここが「解約ボタンが見つからない」という迷子が起きる最大の理由です。
また、店舗によっては履歴ページに解約ボタンが表示されないことがあり、その場合は店舗のFAQ・問い合わせフォーム・電話で解約する運用になります。店舗側としては、解約導線の案内をあらかじめ用意しておくと、CSの負荷とクレームを減らせます。この「履歴に解約ボタンが出ないケースがある」点は体感差が大きく、店舗ごとに実際の表示を確かめておくのが安全です。
スキップ・お届け日変更・次回内容変更のやり方と締切の注意点
解約とは別に、購入者は「今回だけ止めたい」「届く日をずらしたい」という調整もできます。これらも解約と同じく、マイページの「定期購入・予約購入申込一覧」から操作します。
| 操作 | 意味 | 入口 |
|---|---|---|
| スキップ | 特定の回だけ一時的に飛ばす | 申込一覧 |
| お届け日変更 | 次回の届く日をずらす | 申込一覧 |
| 次回内容変更 | 次回の数量・内容などを変える | 申込一覧 |
| 解約 | 定期そのものを終了する | 申込一覧 |
スキップと解約は混同されやすいですが、スキップは「一時的に飛ばす」、解約は「定期を終わらせる」という別の操作です。問い合わせ対応では、購入者が本当は解約したいのかスキップで足りるのかを切り分けると、離脱を防げることがあります。
これらの操作には「次回お届けの締切」があります。締切を過ぎた回は変更・スキップ・キャンセルの対象になりません。準備期間が一律10日間に変わったことで締切もこれに連動する可能性がありますが、「発送予定日の何日前まで」という具体的な日数は変わり得るため、最新は楽天公式FAQ(変更・スキップ・キャンセル方法の項目)と店舗運営Naviで必ず確認してください。
1回目はキャンセルできない?縛り・準備中の注意点を正しく案内する
問い合わせでこじれやすいのが「1回目を止めたい」というケースです。ここは仕様として押さえておきます。
- リニューアル後、初回(1回目)はユーザー側で注文キャンセルができない仕様です。
- すでに注文確定済みのお届け(1回目を含む)は、解約手続きをしてもその回のキャンセルにはなりません。つまり「解約=すぐ全部止まる」ではなく、確定済みの回は届きます。
- 準備中・確定済みといったステータスによって、できる操作が変わります。
この点を店舗のFAQで先に案内しておくと、「解約したのに届いた」という誤解に基づくクレームを減らせます。事実として初回キャンセル不可・確定済み回は届く、という2点を明記するのが実務的です。
店舗側の管理:RMS受注検索で「販売種別=定期購入」を絞り込む
ここから店舗レーンです。まずは日々の受注をどう見るか。
RMSの受注検索では、販売種別を「定期購入」に限定して抽出できます。さらにステータスを「発送済」に絞れば、確定した受注だけを取得できます。手順の骨子は次のとおりです。
- RMSの受注管理・受注検索を開く
- 販売種別で「定期購入」を選ぶ
- 期間やステータス(発送済など)で絞る
- 該当する受注一覧をCSVでダウンロードする
取得した受注データはCSVでダウンロードし、スプレッドシートに書き出せば、関数やピボットテーブルで顧客別・SKU別の売上やLTVを集計できます。ここまでは標準機能の範囲で対応できる部分です。
問題は、この受注検索が「申込がいつ入ったか」を軸にしている点です。次のセクションで、なぜこれが解約集計のネックになるのかを掘り下げます。
【本記事の肝】解約が集計しにくい理由 ─ RMSは「解約日」で絞れない
店舗が「今月は何件解約されたのか」を知りたいとき、素直に管理画面で出せそうに思えますが、ここに壁があります。
RMSの受注検索は、申込日基準では月別に申込人数を絞り込めます。しかし、解約(完全キャンセル)日を軸にした絞り込みは標準機能では用意されていません。つまり「今月解約された件数」を、管理画面のワンクリックで正確に出すことが難しいのです。
なぜ問題になるかを整理します。
- 申込は「入った日」で数えられるが、解約は「出た日」で数えたい——集計の軸が逆になる。
- 解約は静かに起きる。新規申込のように通知やイベントとして残りにくいため、気づいたら継続数だけが減っている、という見え方になりやすい。
- 継続率を出すには「先月末に生きていた定期が、今月末に何件生き残ったか」を知る必要があるが、その差分が標準機能では取りにくい。
この「解約日で絞れない」という制約が、継続率を数える技術が必要になる根っこです。なお、この制約はRMSの仕様に依存し、リニューアル以降に改善されている可能性もあるため、現行の管理画面で解約日抽出ができないか、店舗運営Naviの最新マニュアルで確認することをおすすめします。ここは「以前はできなかった」という前提で書いており、最新仕様は要確認です。
解約数・継続率を検証する実務手順(CSV/スプレッドシート差分集計)
管理画面で一発が難しいなら、データを外に出して差分で数えます。実務でよく使う考え方を手順化します。
方法A:発送履歴を突合して継続/解約を判定する
- 販売種別「定期購入」の受注をCSVでダウンロードする
- 顧客・定期の識別子ごとに、申込から各回の発送履歴を並べる
- 「本来なら次の回が発送されるはずなのに発送されていない」定期を離脱として拾う
- 継続中/離脱を判定し、月ごとに集計する
方法B:月末の在籍数を2時点で比べる(差分法)
- 前月末時点で「継続中だった定期の件数」を控えておく
- 当月末時点の「継続中の件数」を出す
- 前月末+当月の新規 − 当月末=当月の解約数(推定)として差分を取る
この2時点差分は、解約日で絞れない制約を回避する定番の考え方です。
方法C:外部データで取得して集計する
楽天ペイの受注API、またはCSVダウンロードサービスで定期受注データを取得し、外部のスプレッドシートやBIツールで集計する方法です。件数が増えて手作業がつらくなってきたら、この方向に寄せると継続率を定点観測しやすくなります。
これらの手順は実務での一般的なやり方をまとめたもので、識別子の持ち方や発送タイミングの解釈は店舗の運用によって差が出ます。まずは小さくCSVを1〜2か月分だけ突合して、自店のデータで判定ロジックが成り立つかを確かめるのが安全です。
継続率と解約率(チャーン)は裏表の関係です。ある月の継続率が80%なら、その月の解約率はおおむね20%と読みます。数字の定義(分母を「前月末の在籍」にするのか「新規を含めた延べ」にするのか)を先に決めておかないと、月ごとの比較がぶれます。
継続率のKPI設計 ─ 「3回目の壁」を意識して数える
数えられるようになったら、どこを見るかです。定期購入では「3回目の壁」という言い方があります。初回・2回目までは続いても、3回目の前後で離脱が増えやすい、という実務上の体感です。この「3回目の壁」は現場でよく語られる体感であり、店舗ごとに実際のデータで山がどこに来るかは確かめる価値があります。
KPIとして見るなら、次のような分け方が扱いやすいです。
| 指標 | 数え方 | 見たいこと |
|---|---|---|
| 回次別継続率 | 各回で何件が次の回に進んだか | どの回で離脱が集中するか |
| 月次解約率 | 当月の解約数 ÷ 前月末在籍 | 解約の増減トレンド |
| 平均継続回数 | 解約までに届いた平均回数 | 1件あたりの厚み |
回次別に見ると、離脱が集中する回(多くは3回目前後)が可視化され、そこに同梱物や案内を集中させる、といった打ち手につなげられます。解約を減らす施策としては、初回割引の設計、同梱物での次回案内、解約前のスキップ提案などがありますが、まずは自店の回次別継続率で「どこで抜けているか」を数字で押さえるのが出発点です。施策の効果も、この回次別継続率の変化で検証できます。
頒布会の設定と「解約」の扱い
頒布会は定期購入と数え方が少し変わります。頒布会は商品登録時にお届け回数を2〜12回の範囲で設定し、各回の商品を店舗が指定します。設定した回数を届け終えると自動的に完了する設計です。
そのため頒布会では、完走した件は「解約」ではなく「完了」として扱います。数えたいのは、完走前に途中で離脱した件です。継続率を出すときは、完走・途中離脱・継続中を分けて集計しないと、定期購入と同じ物差しで比べたときに数字がずれます。頒布会の途中解約も購入者側は申込一覧から手続きできますが、店舗の集計上は「完走前の途中離脱」を解約として拾う、と決めておくと整理しやすくなります。
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よくある質問(FAQ)
Q. 購入者はどこから定期購入を解約できますか? A. マイページ(my Rakuten)→「定期購入・予約購入申込一覧」→対象を選択→「この定期購入の解約」→アンケート→「解約を確定する」の順です。通常の購入履歴ページには表示されないため、申込一覧から操作します。店舗によっては履歴に解約ボタンが出ず、店舗窓口での対応になる場合があります。
Q. 1回目だけキャンセルできないのはなぜですか? A. リニューアル後、初回(1回目)はユーザー側で注文キャンセルができない仕様です。また、すでに注文確定済みの回はキャンセルの対象外で、解約手続きをしてもその回は届きます。
Q. スキップと解約はどう違いますか? A. スキップは特定の回だけ一時的に飛ばす操作、解約は定期そのものを終了する操作です。どちらもマイページの申込一覧から行い、次回発送の締切前に手続きが必要です。締切の具体的な日数は変わり得るため、最新は公式FAQで確認してください。
Q. 店舗側で解約件数を月次で集計できますか? A. RMSの受注検索は申込日では絞れますが、解約(完全キャンセル)日での絞り込みは標準機能では用意されていません。受注CSVやスプレッドシートで継続・解約を突合し、月末の在籍数を2時点で差分するのが実務的です。リニューアル以降に管理画面の仕様が変わっている可能性があるため、最新は店舗運営Naviで確認してください。
Q. 定期購入の利用に月額料金はかかりますか? A. 従来は月額5,000円のオプション申込が必要でしたが、2025年3月末のリニューアルで申込・利用料ともに廃止されました。最新の料金・機能の扱いは公式の案内で確認してください。
参考URL
- 楽天公式FAQ 【定期購入・頒布会】ご利用について: https://ichiba-smp.faq.rakuten.net/detail/000010649
- 楽天公式FAQ 変更・スキップ・キャンセル方法: https://ichiba-smp.faq.rakuten.net/detail/000032028
- 楽天 店舗運営Navi(定期購入): https://navi-manual.faq.rakuten.net/item/000045945
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運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



