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楽天市場の出店方法|申し込みから開店までの流れ・審査・必要な準備

先に結論です。楽天市場への出店は「申し込み → 出店審査 → 契約・入金 → 店舗ページ作成 → 店舗オープン審査 → 開店」という流れで進みます。審査は2段階あります。
見落とされやすいのが、出店審査に通っただけでは開店できない点です。ページを作り終えたあとに、もう一度オープンの審査があります。ここを1段階だと思ってスケジュールを組むと、想定より遅れます。
この記事では、申し込みに必要なもの、2段階の審査、個人事業主の要件、支払いと入金のサイクルまで、楽天市場の公式情報をもとに手続きの側面に絞って整理します。
費用の内訳(プラン別の月額・システム利用料・手数料)は、楽天市場の出店費用はいくら?3プラン比較と手数料の全内訳で個別に解説しています。 この記事は手続きの進め方に絞ります。
楽天市場に出店するまでの全体の流れ

公式は手続きを4つのSTEPに分けて案内しています。
| STEP | 内容 |
|---|---|
| STEP1 出店申込 | ① お申込 → ② 出店審査 → ③ 申込書の提出(アップロード) |
| STEP2 ご契約 | ① 利用開始日(RMSアカウント発行) → ② 出店料の入金 → ③ オプションサービスの申込 |
| STEP3 オープン準備 | ① 店舗構築(ページ作成) → ② オープン審査 |
| STEP4 開店 | 販売開始 |
注目すべきは、審査がSTEP1とSTEP3の2か所にある点です。 申し込み直後の「出店審査」と、ページ完成後の「オープン審査」です。
出店審査に通った時点で開店できると考えていると、スケジュールが崩れます。ページ制作の期間に加えて、オープン審査の期間も見込んでおく必要があります。
開店までの期間は「通常1か月半〜2か月」
公式は所要期間の目安も公開しています。
| 区間 | 目安 |
|---|---|
| 出店申込 → ご契約 | 2週間〜1か月 |
| 店舗構築 → 開店 | 3週間〜1か月 |
| 全体 | 通常1か月半〜2か月 |
「申し込めばすぐ売れる」わけではありません。セールや繁忙期に合わせたいなら、2か月前には動き出す計算になります。
しかもこれは目安です。公式は「審査の結果、ご希望日に店舗をオープンできない場合がございます」とも明記しているため、希望日ちょうどに合わせた計画は避けるのが安全です。
出店の申し込みに必要なもの

申し込みはWeb上のお申込フォームから行い、そのまま出店審査に進みます。
固定電話番号またはIP電話番号が必要
見落としやすい要件があります。申し込みには、固定電話番号または050のIP電話番号が必要です。
携帯電話番号だけでは申し込めません。個人事業主が自宅で開業する場合、ここで一度止まることがあります。先に電話番号を用意しておくと手続きが滞りません。
用意する書類
出店申込書と審査書類はWebページから入力します。あわせて、公式は次の書類を挙げています。
- 取扱予定商材の販売に必要な営業許可・資格等の書類(古物取扱、酒類販売、食品営業、医薬品販売など)
- 商材の写真
- 登記簿謄本(履歴事項全部証明書) ※提出を求められる場合があります
個人事業主はこれに加えて次が必要です。
- 住民票・印鑑証明書(いずれも契約開始日より3ヶ月以内に発行されたもの)
- 実店舗の写真
公式は「上記以外の書類の提出をお願いすることもございます」ともしています。
印鑑は「実印」が必要
見落としやすい要件です。捺印に使う印鑑が指定されています。
| 使用する印鑑 | |
|---|---|
| 法人 | 法務局登記済の代表印(印鑑証明書の提出を求められる場合あり) |
| 個人事業主 | 市区町村役場で印鑑登録済の実印。必ず本人の印鑑 |
個人事業主については、申し込みに際して印鑑証明書の提出が求められます。 実印を登録していない場合は、印鑑登録から始める必要があります。
書類の費用は審査に落ちても戻らない
公式は次の2点を明記しています。
- 提出した書類は返却されません
- 審査にあたって準備した書類等の費用は、審査結果に関わらず事業者の負担
つまり審査に通らなかった場合でも、住民票や印鑑証明書の取得費用は戻りません。 少額ではありますが、そういう建て付けだと理解しておく必要があります。
審査は2段階ある
楽天市場の審査は、申し込み直後の出店審査と、ページ完成後の店舗オープン審査の2つに分かれます。
① 出店審査
公式は「すべての事業者様に出店審査を受けていただいております」と明記しています。 法人・個人事業主を問わず、全員が対象です。
結果は通過・不通過の二択とは限りません。公式には「条件付きの出店として書類のご提出や保証金をご請求させていただくことがあります」という記載があります。保証金を求められるケースがある点は、資金計画に関わるため知っておくべきです。
② オープン審査 ── 申請は「5営業日前まで」
店舗ページを作り終えたあとに受ける審査です。ここを通過してはじめて販売を開始できます。
手続きの期限が公式に明示されています。
店舗ページが完成しましたら、オープン希望日5営業日前までにRMSの申請画面にて必要事項を入力し、審査依頼を申請してください。申請後は担当の店舗オープンアドバイザーまでご連絡ください。
つまりページが完成した日に開店できるわけではありません。 完成から逆算して、最低5営業日の余裕が必要です。
さらに公式は「審査の結果、ご希望日に店舗をオープンできない場合がございます」とも記載しています。セール時期に合わせるなら、5営業日ぎりぎりではなく、もう一段の余裕を見ておくべきです。
複数店舗を出したい場合
公式によれば、複数の店舗展開は可能です。ただしこの場合も所定の審査があるため、詳細は新規出店コンサルタントへの確認が必要です。
個人事業主でも出店できるか
結論として、個人でも出店できます。 ただし条件があります。
公式の記載は明確で、「個人事業主として税務署に開業届を提出されている方であれば出店が可能」とされています。
つまり次の整理になります。
| 状態 | 出店の可否 |
|---|---|
| 開業届を提出済みの個人事業主 | 可能(審査あり) |
| 開業届を出していない個人 | 不可 |
| 法人 | 可能(審査あり) |
法人格は必須ではありません。 ただし開業届は必要です。
代表者名・社名の表記は必須
公式によれば、特定商取引法に基づく表記事項として、代表者名や社名の表記は必須記載項目です。楽天市場では「会社概要」ページに記載する運用になっています。
匿名で運営することはできません。 個人事業主の場合、屋号だけでなく代表者名の記載が求められる点は、申し込み前に理解しておく必要があります。
商材ごとの許認可
楽天側の審査とは別に、商材や販売形態によっては法令上の許認可が必要になる場合があります。 どの許認可が必要かは商材と取引の形態によって変わるため、申し込み前に所管の行政窓口で確認してください。
事前の商材審査が必要なケース
商品の種類によっては、通常の出店審査とは別に事前の商材審査が必要になります。公式が明示しているのは次のケースです。
- 中古品・ブランド品 — 事前の商材審査を通過した後であれば販売可能
- オーダーメイドや設置工事などのサービス(役務)を付帯した販売 — サービス内容により可能。所定の事前審査が必要
公式は事前審査商材のカテゴリも公開しています。代表的なものは次のとおりです。
- 医薬品
- 医療機器
- 医薬部外品・化粧品・健康食品(CBD商品を含む)
- ペットフード
- 製造・販売にあたって行政機関の許可・届出が必要な食品
これらは所定の確認書など、書類の提出を求められる場合があります。
また、そもそも取り扱えない商材もあります。 公序良俗に反するもの、悪用されるおそれのあるもの、青少年の保護育成上好ましくないもの、他人の権利・利益を侵害する可能性のあるもの(偽ブランド品、違法コピー品など)が該当します。
公式は、「審査の結果、商品のお取扱いやご出店そのものをお断りすることがございます」と明記しています。さらに出店後に商材を追加する際にも、事前に審査が必要な場合があります。
主力商品がこれらに該当する場合、審査の可否が事業計画そのものを左右します。 申し込み前に確認しておくべき項目です。
出店料の支払いと、開店を早めたいときの期限
支払いの流れは公式に明記されています。
| 回 | 支払い方法 | 期限 |
|---|---|---|
| 初回 | 請求内容を確認のうえ、記載の口座へ振込 | 20日以内 |
| 2回目以降 | 楽天銀行の自動振替サービスによる口座振替 | ー |
利用開始日以降にBillPayへのログイン案内がメールで届き、請求内容を確認してから振り込む流れになります。
早く開店したいなら「7営業日前までの入金」
ここが実務上の要点です。公式には次の記載があります。
お支払期限日より早く店舗オープンをご希望される場合は、オープン希望日7営業日前までにご入金ください。
入金のタイミングが開店日に影響します。 支払期限より早く開店したい事情があるなら、期限いっぱいまで待たずに入金する必要があります。
逆に、遅れた場合のリスクも明示されています。
お支払期限日までにご入金が確認できないときは、RMSのサービスをストップさせていただく場合もございます。
入金が確認できない場合、RMSが停止されることがあります。 そうなるとRMS上での店舗構築やオープン審査の申請を進められなくなる可能性があります。
なおオプションサービスの申し込みは、公式によれば手続きに一定の時間を要します。 開店時から使いたいものがあるなら、利用開始日以降すぐにRMSから申し込んでおくのが安全です。
店舗ページの作成とサポート
ページ制作は、契約後に使えるようになるRMS(Rakuten Merchant Server)で行います。公式によれば、利用開始日にRMSのアカウントが発行され、アクセス用のIDがメールで送付されます。
ページ制作については、専用の仕組みが用意されています。
公式によれば、店舗構築・ページ作成機能を備えたシステムが提供され、店内レイアウト・商品配置・値札貼りといった作業をWeb上で行えます。ホームページ制作の経験がなくても、パソコンが使える程度の技術があればページを作れると案内されています。
あわせて、ページ作成マニュアルと、ショップオープンサポートセンターへの問い合わせ窓口が用意されています。
他モール・自社サイトとの連携
すでに自社サイトや他モールで運営している場合、商品情報・在庫情報・注文情報を連携することが可能とされています。
ただし公式は、外部サイトとの連携にはRMSオプションの利用や、別途費用・開発が必要となる場合があると明記しています。連携前提で計画しているなら、費用と仕様を事前に確認してください。
配送業者と送料
配送業者の指定や送料設定についての指定はありません。 ただし公式は送料込みラインという規定を設けています。
これは、一定金額以上の注文に対して送料を無料にする、あるいは送料を別途課金しない形(送料込み)での提供を導入する取り組みです。価格設計に影響するため、出店前に把握しておく項目です。
出店後の入金サイクル
開店後の資金繰りに直結する部分です。公式は締め日と入金日を公開しています。
| 締め日 | 振込額の開示 | 入金日 |
|---|---|---|
| 10日締め | 毎月20日頃 | 月末 |
| 25日締め | 毎月5日頃 | 15日 |
楽天市場からの請求額は、10日締めの振込額から相殺されます。
つまり10日締め分は、請求額を差し引いた結果が月末に振り込まれます。 売上がそのまま満額入るわけではありません。相殺の結果によっては、店舗側への請求になる場合もあります。
開店直後は仕入れの支払いが先行しやすいため、この入金タイミングを踏まえた資金計画が必要です。
なお決済については、楽天市場が決済処理業務を代行する仕組みになっており、ユーザーはクレジットカード決済をはじめとする楽天市場共通の決済手段を利用します。
費用はいくらかかるか
手続きと並行して押さえておく費用の骨格は次のとおりです(すべて税別)。
- 初期登録費用 60,000円(全プラン共通・1回)
- 月額出店料 25,000円〜130,000円(がんばれ!/スタンダード/メガショップの3プラン)
- 売上・決済高に応じた変動費(システム利用料・楽天ポイント原資・楽天ペイ利用料・アフィリエイト利用料など)
このうちシステム利用料は月間売上高に応じた段階料率、楽天ペイ利用料は平均決済単価と月間決済高の2軸で決まる段階料率です。一律◯%ではないため、月額だけで判断すると実際の負担と乖離します。
プラン別の料率、手数料の課金対象、月額出店料の分割払い、公式シミュレーションの読み方は、楽天市場の出店費用はいくら?3プラン比較と手数料の全内訳で詳しく解説しています。
出店前に確認しておくこと
契約は1年単位 ── 途中退店はできるが支払いは残る
公式によれば、契約期間中の途中退店は可能です。ただし1年間契約のため、途中退店した場合でも当初の契約期間分の出店料の支払いは必要とされています。
「合わなければすぐやめられる」という前提で始めると、想定外の負担になります。1年分のコストを負える見込みがあるかを、申し込み前に確認してください。
プランを上げてもサポートや検索結果は変わらない
誤解されやすい点です。公式は次のように明記しています。
出店プランによって、サポートや楽天市場内での検索結果に違いはございません。
プランによって変わるのは、月額出店料・システムサービス利用料・登録可能商品数・画像容量の4つだけとされています。
つまり上位プランを選んだからといって、楽天市場内の検索結果で優遇されるわけではありません。 プラン選びは費用と容量の判断であって、検索順位を買う手段ではない、と理解しておくのが正確です。
関連情報:楽天店舗運営の自動化
開店後は、商品登録・受注処理・レビュー対応といった定型作業が毎日発生します。運営体制を見積もる際は、楽天店舗運営の自動化で対象になる作業範囲も確認できます。
よくある質問
Q. 個人でも楽天市場に出店できますか。 開業届を税務署に提出している個人事業主であれば出店できます。開業届を出していない個人名義では出店できません。法人格は必須ではありませんが、すべての事業者が出店審査の対象になります。
Q. 審査は何回ありますか。 2回あります。申し込み後の「出店審査」と、店舗ページ完成後の「店舗オープン審査」です。出店審査に通っただけでは販売を開始できません。
Q. 申し込みに携帯電話番号だけでは足りませんか。 足りません。公式には、申し込みに際して固定電話番号または050のIP電話番号が必要と記載されています。
Q. 開店までに守るべき期限はありますか。 2つあります。オープン審査の申請はオープン希望日の5営業日前まで、支払期限より早く開店したい場合の入金は7営業日前までと公式が案内しています。どちらもオープン希望日から逆算して動く必要があります。
Q. 売上はいつ入金されますか。 締め日は10日と25日の2回です。10日締め分は月末、25日締め分は15日に振り込まれます。楽天市場からの請求額は10日締めの振込額から相殺されます。
Q. 個人事業主が用意する書類は何ですか。 営業許可・資格等の書類や商材の写真に加えて、住民票と印鑑証明書(いずれも契約開始日より3ヶ月以内に発行されたもの)、実店舗の写真が挙げられています。捺印には印鑑登録済の実印が必要です。
Q. 開店までどれくらいかかりますか。 公式は所要期間の目安を通常1か月半〜2か月としています。内訳は出店申込から契約までが2週間〜1か月、店舗構築から開店までが3週間〜1か月です。
Q. 中古品やブランド品は売れますか。 事前の商材審査を通過した後であれば販売可能です。オーダーメイドや設置工事などの役務を付帯する販売も、所定の事前審査が必要です。
Q. 途中でやめられますか。 契約期間中の途中退店は可能です。ただし1年契約のため、途中退店した場合でも当初の契約期間分の出店料の支払いは必要になります。
店舗の「次の一手」を一緒に進めるなら
運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



