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最終更新: 2026.07.18

楽天市場の返品・交換|店舗の対応手順・送料負担・返品特約の書き方

楽天市場の返品・交換|店舗の対応手順・送料負担・返品特約の書き方

楽天市場では通信販売にクーリング・オフがなく、返品ルールは各店舗が定める「返品特約」で決まります。お客様都合の返品は特約どおりに制限でき送料は購入者負担が原則、初期不良など店舗起因は拒否できず店舗が全額返金・送料負担するのが一般的です。返金はRMSのキャンセル申請から処理します。

楽天市場の返品・交換、店舗はどこまで対応する義務がある?

対応義務は「返品理由」で決まり、お客様都合は特約で制限でき、店舗起因は拒否できません。

楽天市場の返品対応は、一律のルールではなく「誰の都合か」で分かれます。色やサイズが合わないといったお客様都合の返品は、店舗が広告に表示した返品特約の範囲で断ることもできます。一方、届いた商品が不良品・偽物・数量違い・未着など店舗側に原因がある場合は、特約に「返品不可」と書いていても対応義務が残ります。

下表が対応義務の大枠です。

返品理由店舗の対応義務送料の負担
お客様都合(色・サイズ・イメージ違い等)返品特約に従う(不可にもできる)購入者負担が原則
店舗起因(不良・偽物・誤発送・未着等)拒否できない・対応義務あり店舗負担が一般的

つまり店舗が守るべきは、まず「有効な返品特約を作って正しく表示すること」、次に「店舗起因のケースは誠実に返金・交換すること」の2点です。以降で順に見ていきます。

大前提:通販にクーリング・オフはない ── 返品ルールは「返品特約」で決まる

楽天市場を含む通信販売には、クーリング・オフ制度がありません。

クーリング・オフは、訪問販売のように「不意打ち的に契約させられる」取引で消費者を守るための無条件解約制度です。自分でサイトを見て検討して注文する通信販売は、この不意打ち性がないため、クーリング・オフの対象外とされています。

そのため、楽天市場での返品可否は法律ではなく各店舗が定める「返品特約」に従います。特約とは、返品の可否・条件・期限・送料負担などを店舗があらかじめ決めて広告に表示するルールのことです。特約をきちんと定めて表示していれば、その内容が原則そのまま有効になります(特定商取引法 第15条の3)。

具体的な法律の要件・適用範囲は改正されることがあるため、最新は楽天公式および消費者庁のガイドで確認してください。

「お客様都合」と「店舗起因(初期不良)」の違いで対応がまったく変わる

この2つは法的根拠が異なり、送料負担・返金額・キャンセル料まで対応が分かれます。

見出しに「違い」を含むこのセクションは、返品対応の中心となる分岐です。お客様都合は返品特約(特定商取引法)に基づき店舗がルールを決められますが、店舗起因は民法上の責任のため、特約で「返品不可」としても購入者は契約を解除して返品・返金を求められます。

項目お客様都合(自己都合)店舗起因(初期不良・誤発送等)
法的根拠特定商取引法 第15条の3(返品特約が有効)民法(契約上の義務)。特約で不可でも解除・返品可
可否特約に従う(不可にもできる)拒否できない・対応義務あり
返送料の負担購入者負担が原則店舗負担が一般的
交換時の再送料購入者負担とする例が多い店舗負担が一般的
返金額商品代金(手数料等を差し引く特約もあり)商品代金全額+送料が一般的
キャンセル料発生させる店舗が多い発生させない(店舗都合扱い)
期限特約で指定(例:到着後○日以内・未開封)特約で指定(例:到着後14日以内に連絡)
RMSの理由選択「お客様都合」「お店側都合」
典型トリガー色・サイズ違い、イメージ違い、注文ミス不良・破損・偽物・数量違い・誤発送・未着

日数・料率・返金範囲は店舗が特約として自由に設定できます。上表は一般的な運用例で、自店の特約に落とし込む際は明示・表示が前提です。

返品時の送料は誰が負担する? ── 特約の有無で結論が変わる

送料負担の原則は「お客様都合=購入者、店舗起因=店舗」ですが、特約が無いと店舗が不利になります。

送料の考え方は次のとおりです。

  1. お客様都合の返品 ── 返送料は購入者負担が原則。特約に「返品時の送料はお客様負担」と明記して表示します。
  2. 店舗起因(不良・誤発送等) ── 返送料も交換の再送料も店舗負担が一般的です。
  3. 事前連絡なしの返送 ── 返品先は商品ごとに異なるため、購入者が連絡せず返送すると、店舗の通常配送業者の運賃を超えた超過送料を購入者へ請求できる場合があります。返品ルールに「事前連絡・返送先の指定」を必ず明記しておきます。

なお、返品特約を表示していない場合は次の見出しのとおり購入者に有利な扱いになるため、送料負担の記載は特約の中でも特に重要です。

【重要】返品特約が「無い・表示していない」と8日間は購入者が返品できてしまう

特約を定めていない、または広告に表示していないと、購入者は8日以内なら返品でき、店舗が不利になります。

特定商取引法では、店舗が返品特約を定めていない(または定めても広告に表示していない)場合、購入者は商品の引渡しを受けた日を含めて8日以内であれば、申込みの撤回・解除ができるとされています。この場合の返送料は購入者負担ですが、「お客様都合でも8日以内なら返品を受けざるを得ない」状態になります。

逆に言えば、返品特約をきちんと作って表示しておくことが、店舗が返品条件をコントロールする唯一の方法です。「返品不可」「未開封のみ」「到着後○日以内」といった条件は、特約に書いて初めて有効になります。

この8日ルールの日数や適用条件は法改正で変わり得るため、最新は消費者庁・楽天公式で確認してください。

楽天で通る返品特約の書き方 ── 会社概要ページと最終確認画面の表示ルール

返品特約は「見やすく明瞭に」表示する義務があり、価格の近くに色文字・太文字で示します。

楽天市場では、返品特約(返品・交換のポリシー)は各ショップの「会社概要ページ」で掲載・確認します。返品可否・対応日数・対象商品は店舗ごとに異なるため、購入者はこのページを見て店舗へ問い合わせます。

表示方法には施行規則上のルールがあります。返品特約は「顧客にとって見やすい箇所において明瞭に判読できるように」表示することが求められ、特に次の3点が重視されます。

  • 返品の可否
  • 返品の条件(期限・未開封など)
  • 返品に係る送料負担の有無

これらは、価格や申込先など購入者が必ず確認する事項に近接して、同じ文字サイズで色文字・太文字を用いて表示することが求められます。極端に小さい文字での記載や、離れた場所への記載は避け、「返品に関する事項」といったタイトルで区分すると明瞭です。

さらに、カートの最終確認画面でも、送料を含む販売価格や「申込みの撤回・解除に関すること(=返品特約)」の表示義務があります。表示漏れや誤表示で購入者が誤認した場合、契約を取り消される可能性があるため、会社概要ページと最終確認画面の両方で整合させます。表示要件の細部は法改正・楽天の仕様変更で変わり得るため、最新は消費者庁・楽天公式で確認してください。

返品特約に必ず入れる項目テンプレート

返品特約には可否・期限・対象・送料負担・連絡先・条件の6項目を最低限入れます。

自店の返品特約を作る際のチェック項目です。

項目記載内容の例
返品の可否お客様都合の返品可/不可
期限商品到着後○日以内にご連絡(お客様都合/不良品で分けて記載)
対象・条件未使用・未開封のみ、セール品・食品等は対象外 など
送料負担お客様都合=お客様負担/不良・誤発送=当店負担
事前連絡・返送先返送前に必ずご連絡ください/返送先は連絡時にご案内
キャンセル料・返金額お客様都合はキャンセル料が発生する場合あり/不良品は全額返金+送料

実例として、店舗が「商品到着後14日以内にご連絡いただいた不良品は、商品代金全額+送料を返金」と定めている運用があります。対応可能期間・返金額は店舗が自由に設定できるので、無理のない範囲で明示することが大切です。

RMSでの返品・キャンセル・返金の手順(キャンセル申請→受領確認→確定→返金)

返品時の送料負担を示す分岐図(お客様都合はお客様負担・初期不良は店舗負担)

RMSでは注文詳細のキャンセル申請から理由を選び、返品受領を確認してキャンセルを確定し、返金へ進みます。

見出しに「手順」を含むこのセクションが、実務の流れの中心です。RMSの画面名・ボタン名は改修で変わり得るため、細部は要確認としつつ、一般的な流れは次のとおりです。

  1. 返品・交換の連絡を受ける ── 購入者から連絡を受け、理由(お客様都合/店舗起因)と特約条件を確認する。
  2. 返品先・返送方法を案内 ── 返送先は商品により異なるため、事前連絡のうえ返送先を伝える。送料負担を理由に応じて判断する。
  3. 返品商品を受領・検品 ── 未使用・未開封など特約条件を満たすか確認する。
  4. RMSでキャンセル申請 ── 注文詳細ページ右上の「キャンセル申請」(※画面名は要確認)を開き、キャンセル理由「お客様都合/お店側都合」を選択して申請すると「キャンセル確定待ち」ステータスへ移る。
  5. 返品受領確認 → キャンセル確定 ── 商品の受領を確認し、「キャンセル確定する」で確定する。
  6. 返金処理 ── 全額返金、またはキャンセル料・使用済み送料を差し引く場合は一部返金をRMSで処理する。
  7. 決済取消し・返金は楽天市場側が実行 ── 楽天から購入者へ返金方法申請のメールが届き、購入者が申請URLから返金申請を行う。決済手段により返金経路が異なる。
  8. 交換の場合 ── 返金ではなく代替品を再送する(店舗起因は店舗が送料負担、お客様都合は購入者負担が一般的)。

各画面の文言・ステータス遷移はRMS内ヘルプで最新を確認してください。

決済手段別の返金の流れ

返金経路は決済手段ごとに異なり、キャンセル確定後は楽天から購入者へ返金申請メールが届きます。

キャンセルを確定すると、決済の取り消し・返金は楽天市場側が進めます。楽天から購入者へ返金方法申請のメールが送られ、購入者自身が申請URLから返金申請を行う流れが基本です。決済手段別の一般的なイメージは次のとおりです。

決済手段返金経路の一般的なイメージ
クレジットカードカード会社経由での取消し・返金
代金引換購入者が指定する口座への返金申請
銀行振込・前払い購入者が指定する口座への返金申請
後払い請求の取消し・調整
ポイント利用分利用ポイントの返還

返金経路・所要日数は決済手段や時期で変わるため、最新は楽天公式で確認してください。店舗側は「返金は楽天からのメール手続きが必要」と購入者に案内しておくと、問い合わせを減らせます。

キャンセル料はいくらに設定できる? 店舗都合とお客様都合の線引き

店舗都合はキャンセル料なしで全額返金、お客様都合はキャンセル料を設定できるのが一般的です。

キャンセル料の考え方は「都合」で分かれます。

  • 店舗都合のキャンセル ── 在庫切れや店舗側のミスなどが理由の場合、キャンセル料は発生させず、購入金額を全額返金するのが一般的です。RMSでも理由は「お店側都合」を選びます。
  • お客様都合のキャンセル ── 出荷作業などのコストや手間が既に生じているため、キャンセル料を設定する店舗が多くあります。例として「購入金額の20%をキャンセル料とする」特約もあります。

キャンセル料の有無や料率は店舗が特約として決められますが、事前に会社概要ページで明示していることが前提です。表示していないキャンセル料は購入者とのトラブルの原因になります。料率の妥当性や表示の要否は最新の楽天公式・消費者庁ガイドで確認してください。

トラブルを減らす運用のコツ

返品トラブルは「事前連絡の徹底・返送先の明記・返信テンプレ化」で大きく減らせます。

最後に、日々の運用で返品対応を軽くするコツをまとめます。

  1. 事前連絡と返送先を必ず明記 ── 「返送前にご連絡ください/返送先は連絡時にご案内します」と特約と自動返信に入れ、勝手な返送を防ぐ。
  2. お客様都合と店舗起因で返信テンプレを分ける ── 送料負担・期限・返金額の案内をテンプレ化し、対応のブレをなくす。
  3. 会社概要ページと最終確認画面を整合させる ── 表示漏れや矛盾を防ぎ、誤認による取消しリスクを下げる。
  4. 受注・返金業務を仕組み化する ── 連絡受付から検品・RMS処理までの手順を決めておくと、対応漏れや処理遅延を防げる。返品件数が多い店舗は受注管理の効率化ツールの活用も検討する。

丁寧で一貫した返品対応は、低評価レビューを防ぎ、リピートにつながります。

よくある質問(FAQ)

Q. 楽天市場でお客様都合の返品は必ず受けないといけませんか? A. いいえ。返品特約を定めて会社概要ページ等に正しく表示していれば、お客様都合の返品を不可にしたり条件を付けたりできます。ただし特約を表示していないと、8日以内は購入者が返品できる扱いになります。

Q. 「返品不可」と書けば不良品も断れますか? A. 断れません。不良品・偽物・誤発送・未着など店舗起因のケースは、特約で「返品不可」としても民法上の責任が残り、返品・返金・交換に応じる義務があります。

Q. 返品の送料は誰が負担しますか? A. お客様都合は購入者負担が原則、店舗起因(不良・誤発送等)は店舗負担が一般的です。特約に送料負担を明記しておきます。

Q. RMSでの返金はどう処理しますか? A. 注文詳細のキャンセル申請から理由を選択し、返品受領を確認してキャンセルを確定、その後に全額または一部返金を処理します。決済の取消し・返金は楽天市場側が進めます。画面名はRMS改修で変わり得るため要確認です。

Q. キャンセル料は設定できますか? A. お客様都合のキャンセルにはキャンセル料を設定できます(例:購入金額の20%)。店舗都合は発生させず全額返金が一般的です。いずれも事前に会社概要ページで表示していることが前提です。

Q. 返金にはどのくらいかかりますか? A. 決済手段により経路と日数が異なります。楽天から購入者へ返金申請メールが届き、購入者が手続きします。最新の所要日数は楽天公式で確認してください。

参考

  • 消費者庁 特定商取引法ガイド(通信販売・返品事例): https://www.no-trouble.caa.go.jp/case/mailorder/case01.html
  • 消費者庁 返品特約の表示ガイドライン(PDF): https://www.no-trouble.caa.go.jp/pdf/20200331ra05.pdf
  • 東京都消費生活総合センター 解説(返品特約 特商法第15条の3・第12条の6ほか)(PDF): https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/center/kyoiku/web/kou05/assets/data/kaisetsu_4_3.pdf
  • 楽天市場ヘルプ「返品・交換したい」: https://ichiba.faq.rakuten.net/detail/000009761
  • 楽天市場ヘルプ(スマホ版)返品・交換したい: https://ichiba-smp.faq.rakuten.net/detail/000002630
  • RMSヘルプ(店舗向け): https://help.rms.rakuten.co.jp/
  • 楽天24 会社概要(返品特約の実例): https://www.rakuten.co.jp/rakuten24/info.html
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西尾 勝太

西尾 勝太株式会社ラクダ 代表

楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト

楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。

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