ホーム > 楽天店舗・RMS
楽天市場の薬機法基礎|商品ページ・広告表現の確認手順

楽天市場で薬機法に関係する商品を扱うときは、表現を言い換える前に、商品区分と承認・認証・届出等の範囲を確定します。そのうえで、商品名、説明文、画像、動画、レビュー引用、広告、SNS、同梱物を一つの広告として見渡し、効能効果、誇大・保証、未承認品、比較、体験談を確認します。
この記事では、薬機法の広告規制を店舗運営へ落とすための、商品区分、広告該当性、原稿作成、根拠、社内承認、掲載後監査の流れを解説します。個別商品の適法性を判断する記事ではありません。現行法令、厚生労働省等の通知、楽天の掲載基準を確認し、必要に応じて専門家や所管窓口へ相談してください。
薬機法は商品区分と広告表現を一緒に確認する
店舗運営に必要な薬機法の基礎として、誇大広告、特定疾病用の医薬品等、承認前の医薬品等の広告禁止を押さえます。
薬機法上の扱いは、商品が化粧品、医薬部外品、医薬品、医療機器等のどれに該当するか、どのような承認・認証・届出・表示があるかで変わります。似た商品名や成分だからといって、他社・他区分の表現を流用できません。
最初に商品そのものの法的な位置づけを確認し、その範囲内で広告原稿を審査します。
まず商品区分を確定する

仕入先の商品資料だけでなく、法定表示、承認・認証等の資料、製造販売業者からの正式情報を確認します。
商品台帳に記録する項目です。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 識別 | 商品名、型番、JAN、SKU |
| 区分 | 化粧品、医薬部外品、医薬品、医療機器等 |
| 主体 | 製造販売業者、製造業者、輸入・販売主体 |
| 手続 | 承認・認証・届出等の番号と対象 |
| 効能 | 認められた効能効果・使用目的 |
| 用法 | 使用方法、対象、制限、注意 |
| 表示 | 容器、包装、説明書の正式記載 |
| 根拠 | 確認資料、版、確認日、確認者 |
区分が不明、資料と現物表示が違う、海外資料しかない場合は、掲載を急がず製造販売業者や専門家へ確認します。
広告に当たる範囲を媒体横断で見る
商品ページ本文だけを修正しても、画像や広告に問題表現が残れば統制できません。購入者を商品へ誘引する情報を広く棚卸しします。
- 商品名、キャッチコピー、商品説明
- 商品画像・画像内文字・動画
- 比較表、グラフ、試験結果
- レビュー・体験談・専門家コメントの引用
- RPP等の広告原稿、バナー、特集
- 店舗トップ、カテゴリ、コンテンツページ
- メール、LINE、SNS、外部LP
- 同梱物、店頭POP、説明資料
リンク先に効能表現がある場合も、誘導元と切り離して考えません。広告主体、対象商品、閲覧者が一連の表示から何を受け取るかを確認します。
主要な禁止規定を理解する
医薬品医療機器等法では、一般に第66条が虚偽・誇大広告等、第67条が特定疾病用の医薬品等の広告、第68条が承認前の医薬品等の広告を扱います。公開前にはe-Gov法令検索で現行条文と施行日を確認してください。
店舗実務では、次のような観点で原稿を見ます。
- 認められた範囲を超える効能効果を示していないか
- 効果・安全性を確実と保証していないか
- 医師・専門家等が保証したように見せていないか
- 承認・認証等のない商品へ医薬品等の効能を示していないか
- 特定疾病に関する表現の規制を確認したか
- 画像・体験談を含む全体印象が本文の範囲を超えていないか
条文名だけで判定せず、医薬品等適正広告基準や関連通知、商品固有の承認内容を確認します。
「言い換えればよい」と考えない
禁止されそうな言葉を柔らかく置き換えても、購入者へ同じ効能を暗示すれば問題が解消するとは限りません。
たとえば、病名を記号・伏字・画像へ変える、直接的な効果を利用者の声として載せる、注釈で小さく否定する、検索語だけへ入れる、といった方法で全体印象を変えずに逃げないことが重要です。
原稿は次の順で作ります。
- 商品区分と認められた範囲を確認する
- 購入者へ伝える事実を選ぶ
- 根拠資料と一対一で対応させる
- 文言・画像・配置を作る
- 全体印象を第三者が確認する
「NGワード集」だけでは、商品ごとの区分・文脈・画像を判断できません。
誇大・保証表現を避ける
「必ず」「完全」「絶対安全」「副作用がない」など、効果・安全性を保証する表現は避けます。数値や試験結果があっても、対象、方法、期間、条件、限界を明示し、結果を商品全体・すべての利用者へ広げません。
確認する表現です。
| 表現類型 | 確認すること |
|---|---|
| 最上級 | 比較対象、時点、調査方法が適切か |
| 効果保証 | 個人差・条件を無視して断定していないか |
| 安全保証 | リスクや注意を否定していないか |
| 速効・持続 | 測定条件と認められた範囲に合うか |
| 数値 | 試験対象と広告対象が同一か |
| 推薦 | 資格・関係・表示方法と適正広告基準を確認したか |
注釈を付ければ強い本文表現が自動的に許されるわけではありません。本文と同じ画面で読めるかを含め、全体を確認します。
未承認品・個人輸入・海外商品を慎重に扱う
海外で販売・評価されていることと、日本で医薬品等として広告できることは別です。「海外で承認」「研究で注目」等の表現が、日本での効能を示すように見えないか確認します。
輸入商品では、輸入・販売の手続、商品区分、表示、広告、購入者への提供方法を専門家へ確認します。承認前の商品や、雑貨として販売する商品へ、治療・予防・身体機能への医薬品的効果を示さないようにします。
商品ページへ掲載できることと、広告メニューへ入稿できることも同じとは限りません。楽天の現行審査基準を別途確認します。
体験談・レビュー・専門家表現も審査する
店舗が書いた本文だけでなく、広告として選択・引用・編集した第三者の声も確認対象です。
- 利用者の体験談が効能効果を保証していないか
- 良い結果だけを抽出し、一般的な効果に見せていないか
- 病名・症状・治療経過を掲載していないか
- 医師、薬剤師、専門家の推薦表現が適切か
- モニター、商品提供、報酬等の関係を明示したか
- レビューの利用条件・著作権・個人情報を確認したか
「個人の感想です」と書くだけで、認められていない効能表現が許されるとは考えません。引用を止める、事実情報へ置き換える、所管窓口へ確認する選択肢を持ちます。
画像・図・グラフの全体印象を確認する
文章が穏当でも、使用前後の画像、身体断面のイラスト、矢印、白衣の人物、グラフで治療・浸透・再生等を暗示することがあります。
画像監査では次を確認します。
- 画像だけを見ても認められた範囲を超えない
- 注釈が小さすぎず、対象・条件の近くにある
- 試験画像と一般使用時の結果を混同しない
- 素材写真・イラストの権利と出典がある
- 商品区分・SKU・処方と一致する
- 楽天の掲載・広告審査基準を満たす
AIで生成した人物・細胞・効果イメージも、架空だから審査不要にはなりません。
法令と楽天独自基準の両方を満たす
法令上直ちに一律禁止と断定できない表現でも、楽天市場の商品掲載や広告メニューでは、より厳しい基準が設けられる場合があります。
確認表を二列に分けます。
| 確認先 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 法令・通知 | 商品区分、効能効果、誇大・保証、未承認品 |
| 楽天ガイドライン | 取扱可否、商品ページ、画像、広告掲載、違反措置 |
過去に審査通過した原稿や競合の掲載事例だけを、現在の許可根拠にしません。確認日、版、URL、問い合わせ回答を残します。
表現台帳を作る
商品ごとに、承認済み表現と根拠を管理します。
| 項目 | 記録内容 |
|---|---|
| 商品 | 商品ID、SKU、区分、版 |
| 表現 | 見出し、本文、画像内文字 |
| 根拠 | 承認内容、試験、正式資料 |
| 条件 | 対象、測定、注釈、媒体 |
| 掲載 | 商品ページ、広告、SNS等 |
| 承認 | 確認者、承認者、日付 |
| 期限 | 根拠・キャンペーン・素材の期限 |
| 変更 | 処方・仕様・法令・ガイド更新 |
一つの承認表現を別商品・別SKU・別媒体へ流用する場合も、条件が同じか再確認します。
公開前の社内審査フロー

商品確認
商品担当が区分、承認内容、表示、仕様、根拠を確定します。
原稿作成
制作担当が承認済み事実だけを使い、文言、画像、動画、注釈を一式で作ります。
法令・楽天基準確認
法務・薬事等の担当が現行法令・通知と楽天基準を確認します。判断が難しい表現は公開せず、専門家・所管窓口・楽天へ確認します。
入稿・実画面確認
承認版とRMSの入稿内容を照合し、スマホ・PC・広告表示で注釈と全体印象を確認します。
証跡保存
承認原稿、根拠、確認日、公開URL、スクリーンショットを保存します。
公開後と商品変更時に再監査する
次の変化があれば、既存ページを再確認します。
- 商品区分、承認・認証、処方、成分、仕様の変更
- パッケージ・説明書・製造販売業者の変更
- 法令・通知・自主基準の改定
- 楽天の商品掲載・広告審査基準の改定
- 広告媒体・ターゲット・リンク先の変更
- レビュー・体験談・画像の追加
販売終了後も、検索できる旧ページ、広告、SNS、画像URLが残っていないか確認します。違反疑義を見つけたら対象表示を停止し、証跡を保全して責任者へ報告します。
薬機法広告チェックリスト
- 商品区分と承認・認証・届出等を確認した
- 認められた効能効果・使用目的を確認した
- 商品名、画像、動画、広告、SNSを一体で見た
- 誇大・保証・未承認品の広告を確認した
- 体験談・専門家・比較表現を確認した
- 画像・グラフ・注釈の全体印象を確認した
- 法令と楽天独自基準の両方を確認した
- 表現と根拠を台帳で対応させた
- 商品変更・法令改定時の再審査を決めた
- 判断困難な表現を専門家・窓口へ確認した
よくある質問
「個人の感想です」と書けば効能を表現できますか?
免責文だけで、認められていない効能効果や保証的な全体印象が解消されるとは限りません。体験談を含む表示全体を、商品区分、現行法令・通知、楽天基準で確認してください。
競合店舗が使っている表現なら使えますか?
許可根拠にはなりません。商品区分、承認内容、処方、根拠、媒体が異なる可能性があります。自社商品の正式資料と現行ルールで確認します。
商品ページで使えればRPP等の広告でも使えますか?
同じとは限りません。楽天の広告メニューには商品掲載とは別の審査基準が設けられる場合があります。対象広告の現行入稿・掲載基準を確認してください。
AIに薬機法チェックを任せられますか?
補助には使えても、商品区分、承認内容、最新法令、全体印象の最終判断を任せません。根拠資料を人が照合し、薬事・法務担当や専門家が承認します。
店舗の「次の一手」を一緒に進めるなら
運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



