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最終更新: 2026.07.20

楽天の商品写真の撮り方|必要カット・撮影手順・公開前チェック

楽天の商品写真の撮り方|必要カット・撮影手順・公開前チェック

楽天の商品写真は、カメラを構える前に「購入者が何を比較し、何を不安に思うか」から必要カットを決めます。正面・背面・側面の基準写真に加え、サイズ、素材感、使い方、SKU差、付属品、向かない条件を撮り、カメラ位置・光・背景・色を固定して比較できる状態にします。

この記事では、商品事実の整理、カット表、撮影環境、機材、構図、サイズ・色の再現、使用場面、画像編集、ファイル管理、スマホでの公開前QAまでを解説します。AIで画像を生成する方法ではなく、実物商品を正確に撮影する工程がテーマです。

商品写真は購入判断を代行する

商品画像作成は、機材選択、写真の基準、撮影手順、画像編集といった流れで進めます。

ただし古い解説も多いため、当時の商品画像サイズや登録仕様を現行要件として使いません。

写真は、外観、色、厚み、質感、大きさ、使い方、付属品を確認する目の代わりです。判断できる情報を優先します。

撮影前に商品事実を確認する

撮影担当が商品名と現物だけを渡されると、重要な差や注意を撮り漏らします。商品担当と事実シートを作ります。

分類確認すること写真への反映
商品正式名称、型番、SKUファイルとカットを識別
形状正面、裏面、側面、底面基準カット
仕様寸法、重量、容量、素材寸法・質感・収納例
機能動く部分、操作、対応範囲使用手順・ディテール
色、サイズ、セット、旧型SKU比較
付属同梱品、別売品内容物一覧
注意個体差、傷、透け、柄誤認防止カット
表示法令、権利、ガイドライン撮影・編集の制約

現物と仕様書が違う場合、撮影を進めず商品担当へ確認します。試作品を撮るときは、販売品との差と差し替え期限を記録します。

購入者の質問からカット表を作る

購入者の質問からカット表を作るを示す図解

商品写真の枚数を先に決めるのではなく、購入前の質問へ答えるカットを並べます。

基本のカット候補です。

  1. 商品を正しく識別できる基準写真
  2. 正面・背面・左右・上・底面
  3. 素材、縫製、端子、成分表示等のディテール
  4. 寸法・厚み・持ったときの大きさ
  5. 使用・装着・収納・組立の手順
  6. SKUの色・サイズ・容量比較
  7. セット内容と付属品
  8. 対応品・非対応品の違い
  9. 注意点、個体差、使用条件
  10. 梱包・贈答・到着状態

カット表には、目的、対象SKU、構図、背景、モデル・小物、必要な文字、担当、期限、使用場所を記載します。一つの写真に複数の目的を詰めすぎません。

第1商品画像と説明画像を分ける

第1商品画像は、検索結果や商品ページで、何を販売しているか正しく識別できることを優先します。説明画像は、使い方、比較、仕様、注意を補います。

第1商品画像へキャッチコピー、ランキング、付属しない小物を大量に入れると、商品が小さくなり、誤認や現行ガイドライン違反につながる可能性があります。背景、枠、文字、ロゴ、余白等は、公開前に店舗運営Naviの最新要件を確認します。

説明画像でも、イメージ写真と販売内容を混同させません。「使用イメージ」「小物は付属しません」等、必要な情報を読める形で示します。

撮影環境を固定する

撮影のたびに机、窓、照明、カメラ位置が変わると、SKU間で色・大きさ・影が比較できません。再現できる環境を作ります。

  • 撮影台と背景の位置を印で固定する
  • カメラ・三脚の高さと距離を記録する
  • 主光、レフ板、ディフューザーの位置を記録する
  • 窓光を使うか遮るかを決める
  • 周囲の色が商品へ映り込まないようにする
  • ホワイトバランスと露出の基準を決める
  • 商品ごとの撮影開始時に基準カットを撮る

撮影図を上から見た図で残し、距離、角度、光源、設定を書きます。後日SKU追加や再撮影があっても、見た目を揃えやすくなります。

機材は再現性から選ぶ

高価なカメラだけで写真は改善しません。商品の大きさ、必要な解像、撮影頻度、担当者の技能から選びます。

最低限検討する機材です。

  • カメラまたは画質を管理できるスマートフォン
  • 高さ・角度を固定できる三脚
  • 商品に合う背景紙・撮影台
  • 色と明るさを安定させる照明
  • ディフューザー、白レフ、黒板
  • 清掃用品、手袋、固定具
  • 色・露出を確認する基準物

スマートフォンでも、レンズを清掃し、デジタルズームを避け、同じ距離・露出・色設定で撮れば、再現性を高められます。機種の自動補正でSKUごとの色が変わらないか確認します。

商品を撮影前に整える

編集で直す前提にせず、現物を最良かつ正しい状態へ整えます。

  • ほこり、指紋、糸くず、水滴を除く
  • 折れ、しわ、形崩れを商品に適した方法で直す
  • ラベル、ロゴ、柄の向きを揃える
  • 可動部、ファスナー、蓋を確認する
  • 付属品と販売数を照合する
  • 撮影用個体の傷・個体差を記録する

商品にない部分を作ったり、通常状態では保てない形へ固定したりしません。

基準カットは形と比率を正しく撮る

正面写真では、カメラを商品の中心高さに合わせ、商品面とセンサー面を必要に応じて平行にします。広角で近づきすぎると、手前が大きく奥が小さく歪みます。

同シリーズを比較させる場合は、焦点距離、距離、角度、余白を揃えます。商品ごとに自動でトリミングすると、実際の大小関係が逆転する場合があります。

立体感を見せる斜め写真は有効ですが、基準となる正面・側面も用意します。一つの魅力的な角度だけで、背面や厚みを隠しません。

サイズ感は複数の方法で伝える

寸法表だけで実際の大きさを想像しにくい商品には、視覚的な比較を加えます。

方法向く商品注意点
寸法線家具、バッグ、部品測定箇所・単位を示す
手持ち・着用衣類、小物モデル寸法・着用SKUを示す
収納例バッグ、容器付属品と誤認させない
共通物との比較小物、食品比較物の大きさを明記する
SKU横並びサイズ展開距離・縮尺を揃える

遠近法で大きさを誇張しません。着用写真では、モデルの身長・体型、着用サイズ、撮影条件を必要に応じて示します。

色と素材感を現物へ合わせる

色と素材感を現物へ合わせるを示す図解

購入者の画面環境で完全に同じ色を保証することはできませんが、店舗側で意図的な色ずれを作らないよう管理します。

  1. 混色する環境光を避ける
  2. 撮影開始時に色・露出の基準を撮る
  3. ホワイトバランスを固定する
  4. 過度な彩度・コントラスト補正を避ける
  5. 校正された表示環境と現物で比較する
  6. SKUを同条件で撮る

光沢、起毛、透明、金属などは、真正面の光だけでは素材感が消える場合があります。光の方向と反射を調整し、質感が分かるディテールを追加します。

ライティングの詳しい設計は「楽天の商品写真ライティング」で解説します。

使用場面は事実と販売内容を分ける

使用場面写真は、サイズ、姿勢、操作、利用後の状態を理解しやすくします。一方、演出用の家具・食品・衣類がセットに含まれるように見える危険があります。

撮影前に、販売商品、付属品、演出小物を一覧化します。画像内または近接する説明で、含まれない物を明確にします。

商品を本来想定しない用途で使う、耐荷重を超える、効果を保証する演出を行う、危険な使用方法を見せることは避けます。モデル・撮影場所・第三者商標・美術品等の権利も確認します。

SKUごとの差を同条件で撮る

色違い、サイズ違い、容量違いは、比較しやすいように背景、角度、露出、トリミングを揃えます。

SKU台帳には、撮影済みカット、画像ファイル、商品属性、販売状態を紐付けます。旧色・旧仕様の画像が、新SKUへ流用されないようにします。

代表色だけを撮り、他色を画像編集で作る場合、現物の色・素材・部品差を正しく再現できるか慎重に判断します。色変更で事実と異なる画像を作らないでください。

画像編集は事実を変えない

編集では、傾き、余白、露出、ホワイトバランス、ほこり等を整えます。しかし、商品の形、色、傷、縫製、内容量、付属品、効果を実物以上に変えてはいけません。

編集前後を残し、次を確認します。

  • 輪郭や比率を変形していない
  • 色・明るさが現物から離れていない
  • 模様・ロゴ・成分表示を変えていない
  • 傷や個体差を不当に消していない
  • 合成した影・背景で大きさを誤認させない
  • 生成塗りつぶしで架空の部分を作っていない

AIによる加工を使う場合も、最終画像を現物と照合します。AI画像全般の注意は「EC商品画像をAIで作る・加工する方法」を参照してください。

元データ・編集・入稿ファイルを分ける

ファイルを上書きし続けると、再編集と監査ができません。

推奨する管理単位です。

  • RAW・撮影元:変更しない原本
  • 編集マスター:レイヤー・補正を保持
  • 入稿データ:媒体仕様へ書き出した画像
  • 公開版:RMSへ登録したファイルとURL

ファイル名に商品ID、SKU、カット、版、日付を含めます。使用権期限、モデル許諾、撮影者、商品仕様版も台帳へ記録します。

書き出しと登録前に品質を確認する

現行の楽天商品画像仕様を確認して、ファイル形式、ピクセル、容量、色空間、枚数へ合わせます。過去の講座や社内資料の数値をそのまま使いません。

書き出し後に次を確認します。

  1. ファイルが破損せず開く
  2. 商品・SKU・カットが正しい
  3. 圧縮で文字やディテールが崩れていない
  4. 色が編集画面から大きく変わっていない
  5. ファイル名と登録順が正しい
  6. 第1商品画像の現行ガイドラインを満たす
  7. 商品説明・属性・販売内容と一致する

スマホ実画面で公開後QAを行う

RMSへの登録成功だけでは完了ではありません。楽天市場アプリとスマホWeb、必要に応じてPCで実ページを確認します。

  • 検索結果の小さい画像で商品を識別できる
  • 第1画像と選択SKUが一致する
  • 画像順が購入判断の順になっている
  • 拡大時にディテールと文字を読める
  • 色・サイズ・付属品が説明と一致する
  • 古い価格・キャンペーン・仕様が残っていない
  • 読み込み失敗や縦横比の崩れがない

撮影を改善する指標

写真の評価を「きれい」で終えず、購入行動と運用で確認します。

指標見つけたい問題
商品クリック率第1画像で識別・興味を作れるか
画像閲覧・離脱順番や情報不足がないか
SKU選択色・サイズ差が分かるか
問い合わせ寸法・付属品・用途が不足していないか
返品理由色・サイズ・期待とのずれがないか
撮り直し率カット表・基準が不足していないか
制作時間標準化で再作業が減ったか

画像だけを変更するときも、変更日、対象、仮説、前後の指標を記録します。

よくある質問

スマートフォンだけでも商品写真を撮れますか?

商品と必要な解像度によっては可能です。レンズ清掃、三脚、距離、光、露出・色の固定を行い、現物とスマホ実画面で確認してください。自動補正によるSKU間の色差にも注意します。

商品写真は何枚必要ですか?

一律の枚数ではなく、購入者の質問へ答えられるカットを揃えます。現行の登録上限を確認し、商品識別、形状、サイズ、素材、使い方、SKU差、付属品、注意を優先してください。

写真のほこりや傷を消してもよいですか?

撮影時に付いた一時的なほこりの補正と、販売品の品質・個体差を隠す加工は分けて判断します。実物以上に見せず、編集前後を保存して商品担当が確認してください。

AIで背景を生成してもよいですか?

背景の権利、商品との接地、影、縮尺、使用場面、付属品の誤認を確認します。商品自体を変形・生成せず、現物と比較し、楽天の現行画像ガイドラインも満たしてください。

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西尾 勝太

西尾 勝太株式会社ラクダ 代表

楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト

楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。

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