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Amazonで出品を始める方法|プラン・費用・アカウント登録から販売開始までの順番

Amazonへの出品は、店舗ページを作り込んでから開店する楽天市場とは順番が違います。Amazonの共通商品カタログに自社の販売条件を追加する仕組みなので、既存商品であれば比較的早く販売準備を進められます。最初に決めるべきは「小口か大口か」「既存カタログに出品できる商品か」「FBAか出品者出荷か」の3点です。
Amazon出品は「店舗を開く」より「カタログに販売条件を足す」
Amazonは1商品につき1つの商品詳細ページを基本とするカタログ型のため、出品者の作業は自社の価格・在庫・配送方法をそのページに追加することが中心になります。
カタログ型とは、同じ商品を複数の出品者が売る場合でも別ページを作らず、1つの商品詳細ページに販売条件がまとまる仕組みです。店舗単位でトップページやカテゴリページを構築する楽天市場とは根本的に違うため、楽天店をそのまま複製する発想は危険です。次の点がいずれも異なります。
- 商品ページの表現
- 価格の見え方
- 在庫の持ち方
- 顧客とのやり取り
- 配送期限の考え方
出品プランは小口と大口の2つ|分岐点は月49点

2026年7月30日時点の公式ページの現行プランは小口出品と大口出品で、固定費の分岐点は月49点です。本記事の金額は、明記がない限り税別です。
| 項目 | 小口 | 大口 |
|---|---|---|
| 月額登録料 | なし | 4,900円/月 |
| 販売ごと | 100円/商品 | なし |
| 販売手数料 | 別途 | 別途 |
| 商品登録 | 1点ずつ | 一括・外部連携可 |
- 分岐は100円×49点=4,900円。広告・API・レポート・複数ユーザー・カテゴリー申請を使うなら少数でも大口。
- プランは後から変更可。公式表記は「小口出品プラン/サービス」も併用。
- 「基本成約料」は現行料金ページで前面に出ず、小口の100円/商品が該当。
- 大口の月額登録料は公式手順上アカウント作成時に一度請求、以後は出品開始まで請求なし。時期は申込画面で要確認。
販売手数料はカテゴリーと価格帯で決まる
販売手数料は「購入者の支払総額 × カテゴリー別料率」で計算し、多くのカテゴリーでは最低販売手数料30円と比べて高い方が課金されます。
- 対象は商品代金だけでなく、配送料・ギフト包装料・適用税を含む支払総額。
- 料率は税別です。
| カテゴリー | 料率(税別) | 最低 |
|---|---|---|
| メディア(本・DVD・ミュージック等) | 15.4% | なし |
| テレビゲーム&ゲーム用アクセサリ | 15.4% | なし |
| ホーム&キッチン | 750円以下5%/750円超15.4% | 30円 |
| 食品&飲料 | 750円以下5%/1,500円以下8.4%/1,500円超10.4% | 30円 |
| ビューティ・ヘルス・パーソナルケア | 750円以下5%/1,500円以下8.4%/1,500円超10.4% | 30円 |
| エレクトロニクス | 750円以下5%/750円超8.4% | 30円 |
| スポーツ&アウトドア | 750円以下5%/750円超10.4% | 30円 |
| Amazonデバイス用アクセサリー | 45.4% | 30円 |
| その他 | 750円以下5%/750円超15.4% | 30円 |
上表は代表例です。服&ファッション小物、シューズ、ジュエリーは超過分の料率が下がる段階制。750円・1,500円・3,000円・7,500円・10,000円の境界付近に価格を置く商品は、料率の変わる位置を必ず確認してください。カテゴリー判定は商品属性に基づくため、自社の想定とAmazonの分類がずれる場合もあります。
原価計算は「購入者支払総額 − 販売手数料 − 出品プラン料金 − FBAまたは自社配送原価 − 広告費 − 返品・値引き見込 − 商品原価」の順。FBAの配送代行手数料・保管料は別途です。料率・料金は変更されるため、出品直前に公式の料金ページで確認してください。
アカウント登録に必要なものと2つの審査
登録に必要なのは出品用メールアドレス、電話番号、身分証明書、住所や取引を確認できる書類、クレジットカード、銀行口座、ストア情報です。その後、本人確認と加盟店審査の2つを通ります。
| 区分 | 準備するもの | 注意点 |
|---|---|---|
| Eメール | 出品用のメールアドレス | 原則として購入用Amazonとは別のアドレス。Brand Registry、Amazon広告、Vendor Central利用中は連携のため同じアドレスを使う場合がある |
| 身分証明 | 有効期限内のパスポートまたは運転免許証 | マイナンバーカード、マイナ免許証は不可 |
| 住所・取引確認 | 過去180日以内のカード明細、取引明細、通帳、公共料金明細、住民票など | 対象・区分で使える書類が異なる |
| 請求手段 | クレジット/デビットカード | 本人確認ページはMastercard・American Express・Visaを案内。JCB、Diners Clubは利用不可と明記 |
| 売上受取 | 銀行口座情報 | 登録事業者・担当者または会社名義 |
| ストア情報 | ストア名、販売商品、製品コードの有無、ブランド所有の有無 | ストア名は一意。法人名と同一でなくてよい |
法人は加えて13桁の法人番号、登記上の法人名、本社所在地が必要。会社情報の証明は国税庁法人番号公表サイトの検索結果スクリーンショット(URL含む)または登記簿謄本。給与明細・委任状・定款などで運営責任者の法人への帰属も示します。個人事業主は不要です。
審査の流れ:
- 登録情報を入力
- 身分証明書と取引明細等をアップロード
- 求められた場合は顔写真撮影またはAmazon担当者とのビデオ通話
- Amazonが書類を確認(公式の目安は情報提供後約3営業日)
- Seller Centralにログイン後、2段階認証を設定
- 割賦販売法に伴う加盟店情報を入力し加盟店審査(公式の目安は約2日)
見落としやすいのは、本人確認と加盟店審査が別物という点です。加盟店審査が未完了だと、商品登録済みでも販売ページに表示されない場合があります。完了通知が来ないこともあるため、Seller Centralの表示で確認してください。
審査で詰まる原因は不一致と画質、そして前提条件の未充足です。
- 法人の略称、旧住所、建物名の有無、全角・半角の差で名義や住所がずれる
- 居住国と書類の発行国が一致しない
- 画像が白黒・ぼやけ・四隅欠け・スクリーンショット
- 発行から180日超
- パスポートの署名欄や運転免許証の裏面が不足
- 運営責任者以外の身分証を提出
- 既存Amazonアカウントとメールアドレスが競合
- 対象外のカードブランドを登録
- 加盟店審査が未完了
販売開始までの7段階と詰まりやすい点
出品開始までは、事前設計→アカウント作成→本人確認・加盟店審査→商品登録→配送設定→販売条件の確認→販売開始という7段階で進みます。
| 段階 | 主な作業 | 完了の目安 | 詰まりやすい点 |
|---|---|---|---|
| 1 事前設計 | プラン・商品・物流方式・採算を決める | SKU別損益表 | 販売手数料だけで採算を見てFBA・広告・返品原価を入れていない |
| 2 アカウント作成 | 事業者・担当者・口座・カード・ストア情報を登録 | Seller Centralにアクセス可 | 名義や住所の不一致、メールアドレス、カードブランド |
| 3 本人確認・加盟店審査 | 書類提出、顔写真またはビデオ確認、割賦販売法対応 | 販売可能な状態 | 2つの審査を同じものだと誤認 |
| 4 商品登録 | 既存カタログに出品、または新規ページ作成 | 価格・在庫・配送方法が設定済み | 別商品への相乗り、製品コード不足、承認未取得 |
| 5 配送設定 | FBA納品、またはFBMの配送地域・送料・出荷作業日数・休業日 | 現実的なお届け予定日が表示 | 楽天のリードタイムを無条件に転用 |
| 6 販売条件の確認 | 価格・在庫・コンディション・税・返品対応を確認 | テスト検索で商品と出品者情報を確認 | 在庫0、価格誤り、審査未了 |
| 7 販売開始 | 受注監視、出荷、問い合わせ対応、指標確認 | 初回注文を期限内に処理 | 注文通知だけに依存 |
Seller Centralのメニュー階層は変更されやすく、公開資料とログイン後の画面が一致するとは限りません。各設定の場所は、お使いの管理画面と公式マニュアルで確認してください。
FBAと出品者出荷(FBM)はどちらから始めるか
楽天で倉庫と受注処理が安定しているなら、まず少数SKUを出品者出荷で試し、回転の速い主力だけ小ロットでFBAに寄せるのが在庫リスクを抑えやすいです。
Amazon公式の表記は「出品者出荷」で、一般にはFBM(Fulfilled by Merchant)とも呼ばれます。
| 比較軸 | FBA | 出品者出荷(FBM) |
|---|---|---|
| 在庫保管 | Amazonのフルフィルメントセンター | 自社倉庫・店舗・外部倉庫 |
| 受注後の作業 | Amazonがピッキング・梱包・配送 | 出品者が行う |
| 問い合わせ・返品 | FBA注文はAmazonが担当 | 原則出品者が担当 |
| 主な費用 | 配送代行手数料、在庫保管手数料、納品費、返送・廃棄、長期保管など | 配送料、梱包資材、人件費、倉庫費、返品対応費 |
| 向きやすい商品 | 回転が速い標準サイズ、Prime訴求重視 | 大型・長尺、低回転、受注生産、同梱物を管理したい商品 |
- FBAはSKU単位でFBMと併用できる。
- プライム表示はマケプレプライムなど別要件が関わるため、条件は公式情報で確認。
- 危険物・温度管理・期限管理が必要な商品は、出品可能でもFBA納品ができない場合があるため、納品前に利用資格を確認。
比較は送料だけで行わず、梱包・人件費・保管・問い合わせ対応・返品まで含めた1注文当たりの総コストで見ます。大型・低回転・季節商品は保管料と返送費で判断が変わります。
商品登録は既存カタログへの出品か新規登録か

Amazonに同じ商品の詳細ページがあれば価格と在庫を追加するだけで済み、なければ商品名・ブランド・画像・製品コードを含む新規ページを作ります。
| 方法 | 既存出品(相乗り) | 新規出品 |
|---|---|---|
| 対象 | 同一商品の詳細ページがある | 詳細ページがない |
| 作業 | ASIN・製品コードで検索し、価格・在庫・コンディション・配送方法を追加 | 商品名、ブランド、カテゴリー、説明、画像、検索語、製品コード、価格、在庫を登録 |
| 主なリスク | 同一でないASINへの出品、価格競争、商品情報を単独管理できない | 製品コード、ブランド権限、カテゴリー承認、画像・情報の品質 |
既存ASINに出品できるのは、パッケージ・色・形状・数量・付属品・型番が完全一致する商品だけです。「同じように見える」「セット数だけ違う」「海外仕様が違う」商品を同一ページに出すと、購入者クレームや規約違反になります。
製品コードは、GTINが国際的な識別コードの総称で、日本で一般的なJANもその一種です。
- 新規登録では原則JAN、EAN、UPC、ISBNなどが必要
- 自社ブランドの新商品はGS1で取得。GS1 JapanはGS1事業者コードを登録申請し、商品ごとにGTIN(JANコード)を設定すると案内
- 一部カテゴリーは製品コード免除を申請できるが、全商品・全ブランドが対象ではない。申請画面・必要資料・適用単位はログイン後の表示で要確認
一般的なカテゴリーでも無条件に出品できるとは限りません。
- 処方薬などは出品不可
- 特定の食品やカー&バイク用品などでは、商品登録時に「出品許可を申請」と表示された場合に必要書類の提出が求められる
- ブランドやASIN単位で請求書や仕入先情報を求められる場合もある
- 対象と必要書類はアカウントごとに表示が異なるため、商品登録時の画面で要確認
楽天市場への出店と何が違うか
初期費用、ページの自由度、顧客情報の扱いの3点が大きく違い、なかでも顧客データを自社CRMの資産として使えるかどうかの差が大きいです。
| 比較軸 | Amazon.co.jp | 楽天市場 |
|---|---|---|
| 初期登録費 | 公開料金ページに記載なし。申込時に確認 | 全プラン共通60,000円 |
| 月額 | 小口なし/大口4,900円 | がんばれ!25,000円、スタンダード65,000円、メガショップ130,000円 |
| 主な変動費 | カテゴリー別販売手数料。小口は100円/商品。FBA・広告は別 | システム利用料、楽天ペイ利用料、ポイント原資、アフィリエイト等 |
| ページ表現 | 共通カタログ中心。複数出品者が同一ページを共有 | 店舗単位でトップページ・カテゴリ等を構築 |
| 開始まで | 既存商品なら比較的早い。2つの審査と出品許可あり | 公式目安は通常1か月半〜2か月 |
楽天のシステム利用料は次のとおりです。
- がんばれ!:PC3.5〜6.5%/モバイル4.0〜7.0%
- スタンダード・メガショップ:PC2.0〜4.0%/モバイル2.5〜4.5%
- 加算分:楽天ペイ利用料2.5〜3.5%、通常1.0%のポイント原資、スーパーアフィリエイト、月間売上高0.1%のシステム利用料など
Amazonの販売手数料率と楽天のシステム利用料率だけを並べると、楽天側の他費用が抜け落ちるため比較になりません。
顧客情報は差が明確です。楽天市場はカード情報とメールアドレスを店舗に開示しないと明記する一方、R-Karteで顧客属性や購買傾向を分析し、R-Mailで条件抽出した対象へ配信できます。Amazonのプライバシー規約は、第三者出品者への注文について個人データを含む注文情報が当該出品者へ提供されると説明していますが、出品者に見えるフィールドの全範囲は公開規約だけでは確認できません。取得できる項目、保存期間、外部システムへの連携範囲、販促利用の可否は、Seller Centralの最新ポリシーで確認してください。
出品直後にやること|在庫・配送日数・アカウント健全性
販売開始直後は、2段階認証と権限設定、実在庫との一致、守れる配送日数の設定、そして3つの健全性指標の監視を最優先にします。
初日のチェック項目:
- 2段階認証とユーザー権限を設定
- 本人確認と加盟店審査の両方を完了
- SKUごとに粗利を再計算(カテゴリー、販売手数料、配送原価、広告予算を含む)
- 在庫数を実在庫と一致。楽天と共有するなら同期方法か安全在庫を決める
- 送料と返品見込を含む下限価格を決定
- 自社商品が購入者画面で販売可能か検索して確認
同一ASINには複数の出品者が並び、価格だけでなく配送速度、在庫、出品者実績、Prime対象などが比較されます。自動値下げの前に、SKUごとの最低許容価格を決め、販売手数料と物流費を引いて赤字にならないか確認します。楽天と在庫を共用する場合、売れ筋ほど更新遅延が欠品につながります。連携システムがなければ、在庫を絞る、安全在庫を置く、更新担当と頻度を決める運用が必要です。
出品者出荷では、短く見せるより確実に守れる日数を設定するのが先です。Amazon公式フォーラムは、出荷作業日数が商品準備から出荷までの日数であり、締め時間前の注文を設定期限内に出荷・通知する必要があると説明しています。利用できる機能と現在の画面階層はアカウントで確認してください。
アカウント健全性の公開目標は次のとおりです。
| 指標 | 目標 |
|---|---|
| 注文不良率 | 1%未満 |
| 出荷前キャンセル率 | 2.5%未満 |
| 出荷遅延率 | 4%未満 |
基準を満たさないと警告バナーや出品者出荷停止のリスクが表示されるため、指標レポートから該当注文を確認して原因に手を打ちます。他の指標も表示される場合があり、現行の対象期間や目標値はアカウント健全性ダッシュボードで確認してください。
最初の30日は10〜30SKUに絞るのが現実的です。
- 登録と審査、商品登録、配送設定、テスト検索
- 少量在庫で受注・出荷・返品の担当と期限を確認
- SKU別の販売と粗利を見てFBA候補を選ぶ
- 売れ筋に在庫を寄せ、赤字SKUとカタログ不一致を是正
関連する自動化ツール
Amazonと楽天を並行運用すると、在庫更新・受注確認・問い合わせ対応や返品対応といった毎日の手作業が二重になります。EC運営の自動化で、日次の定型作業にかかる時間を短縮できます。
よくある質問
Amazonの出品は無料で始められますか
小口出品を選べば月額登録料はかかりません。ただし商品1点の販売ごとに100円のプラン料金が発生し、これとは別にカテゴリー別の販売手数料が必要です。多くのカテゴリーでは最低販売手数料30円が適用されます。FBAを使う場合や広告を出す場合の費用も別途かかります。
小口出品と大口出品はどちらを選ぶべきですか
固定費だけで見れば月49点が分岐点です。100円 × 49点が大口の月額4,900円と同額になるためです。ただし広告、一括登録、API・レポート、追加カテゴリーの申請を使うなら、販売点数が少なくても大口出品が実務向きです。プランは後から変更できます。
登録から販売開始までどのくらいかかりますか
公式ページの目安は、本人確認が情報提供後約3営業日、割賦販売法に伴う加盟店審査が約2日です。いずれも公式の目安で、追加確認や再提出により延びる場合があります。既存カタログに出品できる商品なら、審査完了後は比較的早く販売準備が整います。
楽天とAmazonで在庫を共有しても問題ありませんか
共有自体は可能ですが、更新の遅れが欠品と出荷遅延に直結します。連携システムを入れていない段階では、Amazon側の在庫数を実在庫より少なく設定する、安全在庫を決める、更新担当と更新頻度を明文化するといった運用が必要です。出荷遅延率の公開目標は4%未満なので、守れる出荷作業日数を設定することも合わせて重要です。
店舗の「次の一手」を一緒に進めるなら
運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



