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楽天お買い物マラソンの店舗側攻略|買いまわり条件・入口商品・広告の準備手順【2026年版】

店舗側の攻略ポイントは、買いまわりの「1ショップ」に選ばれる商品と販促を用意することです。開催前に利益、入口商品、広告、在庫を固め、開催後は設定を戻して再購入まで検証します。
結論:店舗がやるべきことは「買いまわりの1店舗に選ばれる設計」
お買い物マラソンでは、購入者が税込1,000円以上を使いやすい商品構成が入口になります。安さだけでなく、クーポン適用後も判定額を下回らない設計が重要です。
店舗が開催前に進める作業は、次の5段階に整理できます。
- 前回実績から入口商品と重点商品を決める
- クーポン適用後の税込金額と限界利益を確認する
- RPP、TDA、クーポンアドバンスの役割を分ける
- 在庫、受注、出荷、問い合わせ対応を整える
- 終了後に設定を戻し、再購入まで振り返る
RMSを開きながら進める場合は、開催日から逆算して作業時期と完了条件を固定します。日程や広告条件は開催回ごとに変わるため、各回の公式告知と管理画面を確認して更新してください。
| 時期 | 主な作業 | 完了条件 |
|---|---|---|
| 開催告知後 | 日程、上限ポイント、対象期間を確認 | 社内の開催情報を最新版に統一 |
| 開催前 | 商品、価格、クーポン、ポイント、広告を設定 | 適用後金額と限界利益を確認 |
| 開催直前 | 在庫、納期、バナー、出荷体制を点検 | 欠品時と受注超過時の担当を決定 |
| 開催中 | アクセス、CVR、在庫、限界利益を監視 | 赤字商品と欠品商品の配信を調整 |
| 終了直後 | 広告停止、価格・バナー・ポイントを復旧 | イベント設定の戻し忘れがない |
| 開催後 | 売上要因と再購入を分析 | 次回の変更点を商品別に記録 |
売上だけを追うと、広告費や店舗負担ポイントで赤字になる危険があります。各施策は「広告後の限界利益」が残るかを基準に判断してください。
お買い物マラソンの仕組みを店舗目線で正しく理解する

買いまわりは、ポイントアップ期間中に税込1,000円以上購入したショップ数で倍率が上がる仕組みです。最大10ショップで10倍となり、11ショップ以上でも倍率は変わりません。
10倍の内訳は、通常ポイント1倍と期間限定の特典ポイント9倍です。購入順は倍率に影響せず、期間全体の対象購入額に最終的なショップ数の倍率が適用されます。
| 判定項目 | 店舗が押さえるルール |
|---|---|
| クーポン | 適用後が税込999円以下なら対象外 |
| 送料 | 1,000円の判定に含まれない |
| 同一店舗で複数注文 | 期間中の合計が税込1,000円以上なら1ショップ |
| 同一店舗で高額・複数購入 | 何回購入されても1ショップ扱い |
| ポイント利用 | 税込1,000円以上なら全額ポイント払いでも対象 |
| エントリー | 必須。ただし期間中なら購入後のエントリーでも遡及 |
例えば商品900円と送料300円では、支払総額が1,200円でも対象外です。一方、同じ店舗で600円と500円の商品を別々に購入した場合、期間中の合計が1,100円なら1ショップとして数えられます。
参加判定は税込1,000円ですが、ポイント付与の対象金額は2022年4月1日以降、税抜金額です。通常ポイントは購入日の20日後、買いまわり特典はキャンペーン終了翌月の15日頃に付与されます。特典は期間限定ポイントで、付与月の翌月末までが有効期限です。
スーパーSALE・ブラックフライデー・大感謝祭との違いと年間サイクル
お買い物マラソンは、大型イベントのない月を中心に月1〜3回開催されることがあります。ただし、毎月の開催が公式に保証されているわけではありません。
| イベント | 主な時期・頻度 | 店舗側の準備軸 |
|---|---|---|
| お買い物マラソン | 大型企画のない月を中心に月1〜3回の場合あり | 入口商品、買いまわり成立、短期運用 |
| 楽天スーパーSALE | 例年3・6・9・12月中心の年4回 | 半額以下商品、タイムセール、在庫確保 |
| ブラックフライデー | 11月下旬、年1回 | 年末需要、価格訴求 |
| 大感謝祭 | 12月後半、年1回 | 年末最終需要、出荷期限 |
2026年4月は4月4日、14日、24日開始の3回開催でした。2026年7月回のポイントアップ期間は、7月19日20時から7月26日1時59分までです。次回日程は推測せず、公式スケジュールを確認して逆算してください。
獲得上限ポイントも開催回ごとに変わります。実績では、2025年4月第1弾が5,000ポイント、第2・3弾が7,000ポイント、同年10月第1弾が10,000ポイント、第2・3弾が7,000ポイントでした。2026年2月は10,000ポイント、同年7月回は7,000ポイントです。「上限7,000ポイント」などの固定値を、バナーへ恒久的に記載してはいけません。
また、2025年10月1日以降、楽天ふるさと納税への寄付は原則として楽天ポイント付与の対象外です。ショップ数を増やす購入行動が変わるため、2024年以前と2025年10月以後の顧客構成を単純比較しないようにします。
「1店舗1,000円以上」を取りにいく入口商品と送料の設計

入口商品は、初回購入の不安が小さく、店舗の主力商品へつながるものを選びます。単なる投げ売りではなく、同梱、関連購入、次回購入を設計できる商品が適しています。
実務上は、クーポン適用後で税込1,000円ちょうどを狙わず、1,100〜1,500円程度の余白を持たせます。これは公式指定ではなく、買いまわり不成立を防ぐための店舗側の設計案です。
| 商品価格と施策 | 判定額 | 買いまわり |
|---|---|---|
| 商品1,000円、値引きなし | 1,000円 | 対象 |
| 商品1,000円、100円OFF | 900円 | 対象外 |
| 商品1,200円、100円OFF | 1,100円 | 対象 |
| 商品900円、送料300円 | 900円 | 対象外 |
クーポンの最低購入額は、一般に適用前の注文額で判定されます。一方、買いまわりの税込1,000円判定はクーポン適用後です。RMSでクーポンを設定する際は、異なる二つの基準を混同しないでください。
送料無料にする場合も、配送原価を無視してはいけません。送料込み価格、複数個セット、メール便対応などを比較し、判定額と利益を同時に満たす構成を選びます。
入口商品の採否は、次の3段階で判断すると整理しやすくなります。
- 成立:クーポン適用後の商品金額が税込1,000円以上か
- 採算:広告費や配送関連費を引いて限界利益が残るか
- 継続:主力商品の関連購入や2回目購入へつながるか
買いまわりへ参加できても赤字なら、店舗側の施策としては不十分です。初回注文の成立だけでなく、利益と継続購入までを一組で設計してください。
クーポン・ポイント変倍・値引きの組み合わせ方
クーポン、店舗負担ポイント、通常値引きを重ねるほど、購入CVRが上がっても利益は薄くなります。施策を決める前に、商品単位で限界利益を計算してください。
限界利益=税抜売上−原価−楽天関連変動費−店舗負担ポイント−店舗負担クーポン−配送資材費−広告費−決済等変動費
| 施策 | 主な役割 | 確認事項 |
|---|---|---|
| 通常値引き | 商品ページ上の価格訴求 | 二重価格の根拠、粗利 |
| クーポン | 購入の後押し、対象者の制御 | 適用後1,000円、利用上限 |
| ポイント変倍 | 還元を重視する顧客への訴求 | 店舗負担額、付与期間 |
| 併用 | 強い販促 | 重複適用後の限界利益 |
入口商品には少額クーポン、主力商品には購入額条件付きクーポンというように役割を分けます。全商品へ同じ条件を付けるより、商品ごとに値引き余力を管理しやすくなります。
施策の検算では、通常価格だけでなく、クーポン、ポイント変倍、広告費まで重ねた状態を使います。利益が残らない場合は、クーポン額、対象商品、広告配信のいずれかを見直してください。
2025年4月1日からSPUには楽天ラクマが追加され、月間2,000円以上の販売など所定条件で楽天市場の購入が+0.5倍になります。これは買いまわり期間中の「ラクマ購入+1倍」とは別制度であり、店舗の表示で混同させないようにします。
広告(RPP/TDA/クーポンアドバンス)の強め方とタイミング
広告は一律に増額せず、顧客の購買段階で役割を分けます。まず利益を確保できる商品を選び、通常時の実績を基準に配信強度を調整します。
| 広告 | 狙う顧客 | 店舗側の運用 |
|---|---|---|
| RPP | 検索意図が明確な顕在層 | 重点商品と配信対象を調整 |
| TDA | 検索前の潜在層、閲覧者 | 認知と再訪促進を目的に配信 |
| クーポンアドバンス | 値引きに反応する層 | クーポン原資を含めて採算確認 |
開催前は商品ページ、価格、在庫を整えてからRPPを調整します。開催中はアクセス、CVR、在庫、限界利益を確認し、売れていても赤字の商品は入札や配信対象を見直します。
広告ごとの役割が異なるため、全体ROASだけで判断しないことも重要です。商品単位で広告費と限界利益を突き合わせ、入口商品と主力商品を分けて評価します。
TDAとクーポンアドバンスの最低予算や課金単価は、現行条件をRMSの管理画面または公式案内で確認してください。広告仕様は変更される可能性があるため、過去の設定表をそのまま使わないことが重要です。
終了直後には、イベント用広告の停止または通常設定への復帰を確認します。広告だけでなく、価格、バナー、クーポン、ポイント設定の戻し忘れも同じチェック表で点検してください。
在庫・受注・出荷体制の準備
在庫は全商品を均等に積まず、入口商品、主力商品、同梱商品に分けて必要数を見積もります。欠品時に広告だけが動き続けないよう、在庫連動と配信停止の担当者も決めます。
開催前の確認項目は次のとおりです。
- 商品別の販売可能数と入荷予定日
- 受注件数に対する出荷可能件数
- 倉庫休業日と配送会社の集荷締切
- 欠品、住所不備、キャンセル時の対応文
- 問い合わせ担当者と返信優先順位
| 区分 | 開催前に確認する内容 | 異常時の対応 |
|---|---|---|
| 商品在庫 | 入口・主力・同梱商品の販売可能数 | 広告停止と納期表示の更新 |
| 出荷能力 | 1日当たりの処理可能件数 | 翌営業日への繰越基準を共有 |
| 梱包資材 | 箱、封筒、緩衝材、ラベル | 代替資材と補充担当を確認 |
| 問い合わせ | 返信担当と優先順位 | 欠品・遅延案内を優先 |
| RMS表示 | 納期、在庫、休業日の表示 | 実際の出荷能力に合わせて修正 |
入口商品は注文数が増えやすいため、梱包資材や送り状発行の処理能力も確認します。商品在庫があっても、資材不足や作業上限によって出荷遅延は発生します。
RMS上の納期表示と実際の出荷能力が一致しているかも重要です。イベント直前に納期を短く見せるのではなく、受注集中を含めた現実的な日数を設定してください。
セール表示で違反しやすい二重価格の落とし穴
「当店通常価格」を比較対照価格に使うには、直近2週間以内にその価格で販売した実績が必要です。さらに、販売期間に応じて次の条件を満たす必要があります。
| 販売期間 | 当店通常価格として必要な実績 |
|---|---|
| 8週間以上 | 過去8週間のうち合計4週間、その価格で販売 |
| 8週間未満 | 販売期間の過半かつ合計2週間以上、その価格で販売 |
消費者庁も、過去8週間における販売期間の過半、通算2週間以上、最後の販売日から2週間以内を「最近相当期間」の判断目安として示しています。価格履歴は商品ごとに保存し、表示前に確認できる状態にします。
メーカー希望小売価格を元値に使う場合は、メーカー自身が設定し、カタログ、公式サイト、商品本体への印字などで事前に公表していることが必要です。店舗は商品ページ上に、楽天所定の方法で根拠を示します。
「期間限定」と表示しながら終了後も同条件で販売することや、根拠のない二重価格は有利誤認になり得ます。セール終了時刻と価格変更の担当者を決め、バナーだけが残る事故も防いでください。
開催後の振り返り
振り返りでは、売上を「アクセス数×購入CVR×客単価」に分解します。売上の増減だけを見ると、広告流入の増加と商品ページ改善の効果を区別できません。
| 指標 | 確認する要因 |
|---|---|
| アクセス数 | RPP、TDA、検索、店舗内の回遊 |
| 購入CVR | 価格、クーポン、在庫、納期、商品ページ |
| 客単価 | セット商品、同梱、関連商品、送料無料条件 |
| 限界利益 | 値引き、ポイント、広告費、配送関連費 |
| 再購入率 | 30日、60日、90日の2回目購入 |
| LTV | 入口商品別の累計売上と累計利益 |
入口商品中心の店舗は、イベント期間中のROASだけで評価しないでください。30日、60日、90日の2回目購入率と、入口商品別LTVまで追うことで、獲得費を回収できたか判断できます。
2025年10月以降は、ふるさと納税を取り巻くポイント条件の変更も比較へ影響します。前年同月比を使う場合は、広告費や開催日数だけでなく、制度変更による顧客行動の差も注記します。
次回へ残すのは感想ではなく、「商品・施策・結果・要因・次回変更」の記録です。終了直後に広告、価格、バナー、ポイントの復旧を確認し、その後に数値を確定します。
| 記録項目 | 残す内容 |
|---|---|
| 商品 | 入口商品、主力商品、欠品商品 |
| 施策 | クーポン、ポイント、広告、価格 |
| 結果 | アクセス、CVR、客単価、限界利益 |
| 要因 | 伸長・悪化した理由と制度変更の影響 |
| 次回変更 | 継続、中止、条件変更、担当者 |
関連する自動化ツール
クーポンの一括設定や期間の入れ替えを手作業でやると、開催のたびに時間を取られます。楽天のクーポン一括作成・管理で、発行と差し替えの作業をまとめて処理できます。
FAQ
クーポン適用後が税込999円でも、送料を足せば対象になりますか?
対象になりません。送料は1,000円判定に含まれないため、商品代金のクーポン適用後金額を税込1,000円以上にする必要があります。
同じ店舗で600円の商品を2回購入された場合はどうなりますか?
期間中の合計が税込1,000円以上なら、1ショップとして数えられます。ただし、同じ店舗で何回購入されてもショップ数は一つです。
獲得上限ポイントは7,000ポイントで固定ですか?
固定ではありません。5,000、7,000、10,000ポイントだった開催実績があります。開催回ごとに変わるため、最新は各回の公式告知でご確認ください。
次回のお買い物マラソンはいつ開催されますか?
公式スケジュールの発表後に確認してください。月内に複数回開催される場合もありますが、毎月必ず開催されるという公式保証はありません。
まとめ
楽天お買い物マラソンでは、クーポン適用後も税込1,000円以上になる入口商品を用意し、買いまわりの1ショップに選ばれる設計が出発点です。
入口商品は、買いまわりの成立、広告後の限界利益、2回目購入への継続性という3段階で判断します。安さだけを理由に商品や販促条件を決めないことが重要です。
RPP、TDA、クーポンアドバンスは顧客段階に応じて使い分けます。開催前の在庫・表示確認、終了直後の設定復旧、30日から90日の再購入分析までを一つの運用として管理してください。
上限ポイント、開催日程、広告の課金条件は開催回ごとに変わります。最新は各回の公式告知、公式案内、RMSの管理画面で確認してください。
店舗の「次の一手」を一緒に進めるなら
運営代行・ECコンサル・AIツールまで、現場を知るチームがワンストップで伴走します。
西尾 勝太株式会社ラクダ 代表
楽天SOY 2年連続受賞 / 楽天NATIONSリーダー店舗 / 楽天NATIONS AIエバンジェリスト
楽天市場の月商を5年で200万円→2億円に伸ばした現場の実践者。売れるECの方程式にAIを重ね、EC事業者の「次の一手」に伴走しています。



